3月31日(現地時間)、ブンデスリーガ第28節が行なわれ、ケルンは0-6でホッフェンハイムに敗れた。
 
 前節、レバークーゼンを下してついに最下位脱出を果たしたケルン。敵地に赴いての今節、ここまで2試合連続得点の大迫勇也は、今回もスタメンに名を連ね、右サイドで試合開始を迎えた。
 
 立ち上がりから攻勢に立ったのはホッフェンハイム。すぐに左サイドを攻略してチャンスを作ると、5分にはニャブリがペナルティーエリアの手前から強烈なシュートを放つ。これはGKホルンの好守に阻まれるも、ホームチームはその後も一方的に攻めてシュートの数を増やしていった。
 
 自陣に釘付けにされ続けるケルンがまともな反撃を見せたのは17分。CKからヘーガーがフリーでヘディングシュートを放ったが、ボールはわずかにゴールマウスを外れ、先制の絶好の機会を逸する。

 その5分後、主導権を握り続けるホッフェンハイムが先制。バイタルエリアでボールを得たニャブリが、鋭いドリブルで相手選手2人をあっさりかわし、左足でゴール上部にシュートを叩き込んだ。
 
 ますます勢いを得たホームチームは、25分にCKをヒュブナーが頭で合わせ、ゴール左隅でニャブリがコースを変えてゴールネットを揺らすが、これはオフサイド。29分にはウートのボールカットから、エリア内でラストパスを受けたニャブリが決定機なシュートを放つも、今度はホルンの好反応でCKに逃げられた。
 
 ケルンは32分から、何度もCKやFKを得、36分にヘーガー、37分にハインツが決定機を迎えるも、枠に飛ばせなかったり、GKバウマンの好守に遭ったりして、追い付くことはできない。
 
 大迫はマークを受けてもボールを失わずに味方にボールを繋いだり、ダイレクトで好パスを配球したりするプレーが印象的だったが、それらの多くは自陣でのものであり、また攻撃に絡む回数も少なく、流れを変えることができずに前半を終えた。
 
 後半開始から2分、次の1点を手にしたのは、やはりホームチーム。再びニャブリがハーフウェーライン付近からドリブルで持ち込み、エリア前で右足のシュートを左隅へ突き刺す。この間、ケルンは誰も彼に、プレッシャーをかけられなかった。
 
 苦しくなったケルンは55分に大迫が初めてシュートを放ったが、直後に自陣でボールをカットされ、抜け出したウートのシュートを浴びて、あっという間にリードを3点に広げられてしまった。
 
 これでケルン・ベンチが動き、大迫とビッテンコートが下がり、コルドバ、ピサロのFW2人が投入された。
 
 しかし、反撃するどころか、ケルンは61分に相手のプレッシャーを受けて自陣で再びボールを失い、ルップに完全フリーでのシュートを許して4点目を献上。さらに65分にもあっさり右サイドを縦パス1本で破られ、クロスをウートに合わせられて、失点を5に増やした。
 
 守備が崩壊したケルンは、直後にコジエッロが決定機を迎えるも、もたついてシュートを撃てず。73分に守備のテコ入れでソーレンセンを起用するも、状況はまるで変わらず、73分に再び右サイドを破られ、ツバーに6点目を奪われた。
 
 無理をする必要がないホッフェンハイムはもちろん、1点でも取り返したいはずのケルンも動きが少なく、終盤は静かな展開で進む。そのなかでもチャンスを作ったのは、1人少ないホッフェンハイムだった。
 
 試合は90分ちょうどで終了した。ホッフェンハイムは、今シーズン最多となる6点差での勝利。一方のケルンは、6点を奪われたのも、6点差をつけられたのも、今シーズン初めてだった。
 
 悲惨な前半戦を過ごし、監督交代や主力選手の復帰を経て、後半戦にようやく調子を上げて自信も取り戻したケルンだったが、それを一気に失いかねない大敗。ハンブルクがシュツットガルトと1-1で引き分けたことで、最下位へ逆戻りすることは免れたものの、さらに状況は厳しくなった。