[画像] GE主導の民間航空機エンジン、日本の部品が軍事も支える

 IHIと川崎重工業は29日、民間航空機エンジン「CF34」向け部品の累計出荷台数がそれぞれ5000台に到達したと発表した。IHIは同エンジン向けに、低圧タービンモジュール、高圧コンプレッサー後段部分やシャフトなどを担当。川重は機内の発電機や油圧ポンプなどを駆動するアクセサリーギアボックス(AGB)モジュールを手がけた。

 同エンジンは米ゼネラル・エレクトリック(GE)が中心となり、開発・設計・製造を行っている国際共同開発プログラム。カナダ・ボンバルディアや、ブラジル・エンブラエルなどが手がける70―110席クラスのリージョナルジェット(地域間航空機)に搭載されている。

 IHIは部品製造に加え、エンジン整備や運航中のエンジン性能をモニタリングするサービスも担当。納入から運用、整備まで、エンジンのライフサイクル全般にわたるサービスを提供している。

 川重は高馬力伝達と高い信頼性を求められるヘリコプタートランスミッションの開発・量産技術を生かして、民間航空機用AGBモジュールに参入。ビジネスジェット向けや防衛省向け固定翼哨戒機「P-1」に搭載される「F7」エンジン向けなどでも、実績を重ねている。