楽天とローソンはドローン配送の実証実験を福島県南相馬市で始めた。ドローンと移動販売車を組み合わせ、買い物の利便性を高めて地域コミュニティーを活性化する。移動販売車が扱っていない商品や、温かい食べ物の注文があると、ローソンの店舗からドローンで販売車へ届ける。楽天はドローン配送に積極的で、ゴルフ場内での配送も実施した。

 ソニーとZMPが出資するエアロセンス(同文京区)は、航空機型のドローンを使って医薬品などを離島に輸送する実証実験を福岡県内で始めている。航空機型のドローンはスピードの速さと航行距離の長さが売り。同社のドローンは垂直離着陸ができ、離着陸場のスペースがさほど要らない。

自動運転車による実験も
 将来的な自動運転による配送サービスに向けた実験も始まった。ディー・エヌ・エー(DeNA)とヤマト運輸は、次世代物流サービスの実現に向けたプロジェクト「ロボネコヤマト」を神奈川県藤沢市で進めている。

 荷物を受け取る人がスマートフォンなどから配送先や時間を指定すると、電気自動車(EV)が指定場所に来る。ドアを開けるとロッカー型の保管ボックスがあり、スマホのバーコードをかざすなどで認証してボックスを開け、荷物を受け取る。仮想地域商店街で買った商品の受け取りも可能だ。現在は有人のEVで配送しているが、将来は自動運転車を利用したいという。