B型女性にご用心…! 竜星 涼、劇中だけでなく、実生活でも苦難の恋に四苦八苦?
「『好きになってもいいですか?』ってズルいでしょ。『好きです』じゃなく、疑問形できちゃうか、そこ!」。竜星 涼の言葉に熱がこもる。「先生! 、、、好きになってもいいですか?」は、広瀬すずが演じるヒロインのセリフ。生田斗真が演じる教師は、生徒と先生という関係を理由に「ダメだ」と答えるが、竜星がもしも、そう言い寄られたら…? 映画では彼もまた教師に恋するまっすぐな高校生を演じているのだが、果たして彼自身の見解やいかに!?
撮影/祭貴義道 取材・文/黒豆直樹 制作/iD inc浩介を演じて、カッコつけない等身大の姿に魅力を感じた
- 映画『先生! 、、、好きになってもいいですか?』は、河原和音さんの人気漫画を原作に、少し恋に臆病な女子高生・島田 響(広瀬すず)と教師・伊藤貢作(生田斗真)の純愛が描かれます。竜星さん演じる川合浩介は響の親友であり、クールな美人教師・中島幸子(比嘉愛未)に恋する男子生徒ですね。
- 現場に入る前に三木孝浩監督からお手紙をいただいたんです。三木組ではよくあることらしいんですが、役柄に対する監督の愛情を感じました。
- 手紙にはどんなことが?
- 浩介の役割についてですね。響と伊藤の関係とはまた違うバランスで、浩介と中島の恋愛を描けたらということが書かれていました。
- 映画の中で、浩介は中島のどこに惹かれるのか? と聞かれて、迷わず「顔!」と言います(笑)。10代の若者らしい反応ですね。
- 僕も、最初は(気になるのは)顔だと思いますよ(笑)。誰でもそうじゃないですか? 浩介が「顔」って言うのは、彼なりのまっすぐさ、男らしさが出てるんじゃないかなって。カッコつけていないというか。そういうところは自分で演じながらもカッコいい男だなと思いましたね。
- ご自身と似ていると感じる部分はありますか?
- 僕も、おかしいと思うところはハッキリと「おかしい」と言うタイプですね。それに、誰かのために熱くなれる部分は似てるかな…? (教師に恋をする)響に対して、自分と同じ境遇だと感じて、だからこそわかる、感じ取れてしまう思いがあって。自分が一番の理解者だという思いもあるんでしょうね。そうやって他人のために動けるところかな。
- 浩介が中島に自分を大人として認めてもらおうと少し背伸びをするような部分は、竜星さん自身、10代の頃にありましたか?
- あったと思います。「認めてもらいたい」という気持ちは。ただ、逆に「大人だからこう」みたいな隔たりや壁に対しては、僕自身、いまだに納得ができない思いが強いというか。むしろ「大人になんてなりたくない」という気持ちや、「いまの素直な自分をこのまま持ち続けていきたい」という思いのほうが強かったかもしれませんね。
エネルギッシュな広瀬すず&森川 葵と共演して…
- 響と浩介、そして同じく教師に恋心を抱く親友の千草 恵(森川 葵)という仲良し3人組の空気感が印象的でした。
- 葵ちゃんとは以前も別の作品で一緒にやっていて、すずちゃんとは今回が「はじめまして」だったんです。ただ弓道のシーンがあったので、現場に入る前から練習があり、部活的な感じで会話もあって仲良くなった部分はありましたね。
- 女子ふたり&男子ひとりという3人の組み合わせというのも新鮮です。
- 僕自身、こういう組み合わせは学生時代も経験がなかったです。どうしても男友達のほうが多かったし、異性と友達として仲良くなり、それを周りに見られることに、堂々としていられない、恥ずかしくなってしまう部分もあったし…(笑)。そういう意味で、普通に女の子ふたりと登下校できちゃうところは、浩介の魅力なのかな。
- こういうラブストーリーだと、わりと単純に同世代の男女が結ばれがちですが、この3人のあいだには恋愛感情がなく、それぞれの恋を見守る純粋な友情があって、素敵ですね。
- 魅力的だと思います。幼なじみでもなければ、なかなかない関係性ですよね。僕自身、こういう関係性に憧れはありました。
- 映画の中でも、なんでこの3人が仲良しなのか? どうしてこの3人で行動するようになったのかは説明されませんが、ちょっと不思議です。
- そうなんですよ。なんなら俺、男と話してねーじゃん! 男友達いねーのかな? って(苦笑)。
- 共演されてみて、広瀬さん、森川さんはどんな女優さんでしたか?
- エネルギッシュでフレッシュですね。とくに、すずちゃんは…撮影中は18歳? 僕はいま、24歳なので「そうか、まだハタチにもなってないのか…」って。葵ちゃんとふたりで「俺らもちょっと歳をとってきたんだな」とか、「お前もそのうち制服が着られなくなるんだぞ」とか話しつつ「いや、俺は大丈夫なのか…?」って常に気にしてました(笑)。
- そこは気にされていたんですね?(笑)
- まあでも、こうして呼んでいただけるからには、まだ(学生役が)イケるんだろうって信じて(笑)。
年上を追いかけたい? 年下に言い寄られたい?
- 実際、近年では他作品でも高校生役は演じていますが、それ以外にも大学生、社会人など幅広い役を経験されています。今回、とくに高校生に「戻る」ために心がけたことなどはありましたか?
- やはり、ピュアさを取り戻すことですかね(笑)。ただ、そういう部分はすずちゃんや葵ちゃんに引っ張ってもらったと思います。一緒にいて、エネルギッシュできらめいている感じをもらえたし、だんだん、錯覚してくるんですよ。「僕、高校生かも」って(笑)。
- 自己暗示をかけながら…(笑)。
- でも途中で疲れが出てくると、リアルな年齢が出てきて「やっぱり違うな…」って(苦笑)。
- 広瀬さん、森川さんとワチャワチャとした“同級生”感を出しつつ、一方で生田さんや比嘉さんといった“大人”キャストとのシーンで、彼らの存在に引っ張ってもらう部分もあったのでは?
- 作品を通して、引っ張っていただいた部分はすごく大きいと思います。ただ、そっちの“大人”パートに参加してると、僕自身の実年齢はそっちに近いので「あれ、俺はどっち組だ? 大人か、学生か?」って。中間管理職みたいな気持ちになっちゃうこともありました(苦笑)。
- 竜星さん自身、この作品のなかで胸がキュンとするようなシーンやセリフなどはありましたか?
- タイトルにもある「好きになってもいいですか?」ってズルいでしょ。「好きです」じゃなく、そんな疑問形できちゃうって(笑)。
- では、「竜星さん、好きになってもいいですか?」と疑問形で言い寄られたら…。
- キュンとしますよね(笑)。あと、“キュン”とはまた違うけど、浩介が伊藤を殴るときに言うセリフなんかは、僕自身も感じる大人に対する思いが詰まった言葉で、学生らしい突っぱね方というか、カッコいいなって思いますね。僕自身、言いながら「魅力的なセリフを吐いてるな」って感じました。
- 竜星さん自身は、クールな年上の女性を追いかけるか、カワイイ年下の女性から言い寄られるかの二択ならば…?
- どうでしょうね。昔はクールな年上を追いかけているほうが楽しかったかもしれないけど、最近は、追いかけるにもエネルギーが…ってヤバいな(笑)。なんかさっきからオジサンみたいなことばっかり言ってますね。
- 恋にエネルギーがいるのは事実です。
- それこそ生活が変わってしまうくらい、よい影響をもらう部分もあるし、こういう映画を見ると「こんな恋をしてみたいな」って思ってもらえると思います。