ベースメイクの仕上げで、ワンランク上の美肌に見せてくれるフェイスパウダー。メイク崩れを防ぎ、アイシャドウやチークの発色をきれいに見せてくれ、うまく使えば一日中美肌をキープできます。今回は、そんなフェイスパウダーの使い方について、美容研究家の西田美穂さんに詳しく解説していただきました。

■フェイスパウダーの種類別の使い方

まずは、フェイスパウダーの種類別に使い方を紹介します。ベースメイクの仕上げとして使われるフェイスパウダーには、「ルースパウダー」と「プレストパウダー」の2種類があります。

◇ルースパウダーの使い方

ルースパウダーは粉末状で、主にリキッドやクリームファンデーションのあとに仕上げとして使用すると、ふんわり肌や自然なツヤ肌に仕上がります。ただ、使う際に粉の量の調整をしないとつきすぎてしまうこともあるので、ブラシやパフに取ったら、一度ティッシュの上や手の甲などで余分な粉を落としてから、顔の中心から外へ向かってのせていきます。その後、何もついていない大きめのブラシでなでると余分な粉が落ちて、よりツヤのある肌作りができます。

◇プレストパウダーの使い方

プレストパウダーはごく少量の油分で固めた固形パウダーで、しっかりとしたカバー力が特徴です。ベースメイクの仕上げとして顔の中心から外へ向かってのせると、マットな肌に仕上がります。パフを使うと手軽に均等に塗ることができますが、重ね塗りをしすぎて粉っぽい質感にならないようにしましょう。一度パフにパウダーを取って、手の甲などで量を確認してから額、鼻筋、頰、目元の順で軽くすべらせるように肌にのせます。ゴシゴシこすると肌を傷めてしまうので気をつけましょう。粉が飛散せず持ち運びやすいので、メイク直しにも便利です。

■ブラシとパフの使い分けとは?

続いて、フェイスパウダーをつけるときに使う、ブラシとパフの使い分けについて紹介します。

◇ブラシ

ブラシを使用すると、ふんわりとした質感でツヤのある仕上がりになります。目元、口元、小鼻など細かい部分に関しては、毛足が長く柔らかい小さめのブラシを使用します。

◇パフ

パフを使用すると、滑らかな質感で、マットまたはハーフマットな仕上がりになります。目元、口元、小鼻など細かい部分に関しては、パフを二つ折りにして、折り目の部分を使います。

■フェイスパウダーのカラーごとの効果の違い

フェイスパウダーには、さまざまなカラーがあります。それぞれの効果の違いについて紹介します。

◇ピンク

血色感を出し、フェミニンな印象になります。ピンク系のメイクと相性がいいです。

◇グリーン

赤みを抑えて涼しげな印象になります。頰などの赤みが気になる方に。

◇パープル

透明感を演出することができます。顔色が黄ぐすみしやすい方のメイク直しに最適です。

◇ベージュ・オークル系

少し色が乗るので、カバー力を期待したい方に。

◇ルーセント

ルーセントは「半透明」と言う意味で、色がほぼつかないのでナチュラルな仕上がりになります。
◇その他

パール入りのものなどは、ツヤ肌感を出したい方にオススメです。日常使いはもちろん、ドレスアップする日にも華やかな印象を加えることができます。

■フェイスパウダーを使った、メイク直しのコツ

フェイスパウダーはメイク直しの有効アイテムですが、肌質によっては何度も直さないといけないケースも……。そこで、崩れにくいメイク直しのコツを伺いました。

◇【部位別】メイク直しのポイント

「皮脂の出やすい箇所」と「乾燥しやすい箇所」、それぞれに必要なものを補うことがポイントになります。

☆Tゾーン

一般的にTゾーンは、皮脂が出やすくテカりやすい箇所です。柔らかいティッシュや油取り紙で余分な皮脂を取ってから、ミストタイプの化粧水で水分補給を行います。スポンジのきれいな面を使って、崩れた部分を軽くなでるように取り除き、化粧下地を少量なじませてフェイスパウダーをのせます。その上からパウダリーファンデーションをのせると、サラサラ感をキープできます。

☆頰・目の周り

頰や目の周りは、乾燥崩れが起きやすい箇所です。スポンジのきれいな面を軽くポンポンと当てて皮脂を吸わせてから、崩れた箇所に乳液をくるくると塗ってなじませます。皮脂不足になりやすいので、保湿してあげることがコツです。ファンデーションが浮いてしまったところは、スポンジで優しく拭き取りましょう。ファンデーションが取れたところは、コンシーラーを薄くのせて、境目を指先でぼかしていきます。美容液配合など保湿成分の入ったペンタイプのものが、使いやすくてオススメです。その上にフェイスパウダーをのせれば完成です。

◇【フェイスパウダーの種類別】メイク直しのポイント

☆ルースパウダー

ツヤ肌重視、ナチュラルメイクの方にオススメです。薄付きの仕上がりになるので、若干カバー力不足や崩れやすさは感じるかもしれません。ですが、朝作ったツヤ肌の質感を変えたくないとしたら、ルースパウダーです。パフに粉がたっぷりついてしまいやすいので、十分に粉を落として量を調整するようにしましょう。

☆プレストパウダー

肌がテカリやすい方、サラサラマット感が好きな方にオススメです。ものによりますが、皮脂吸着力やカバー力が高い傾向にあるため、しっかりメイクが好きな方向きと言えます。乾燥肌の方が使う場合、乳液などで十分保湿してから使用し、薄めにつけるようにしましょう。

■「フェイスパウダーのおすすめの使い方」のまとめ

フェイスパウダーの使い方とメイク直し方法を教えていただきましたが、参考になりましたか? 自分に合ったタイプやカラーを見つけて、理想の肌作りを目指しましょう。

(監修:西田美穂)

※画像はイメージです