いい意味で気を遣わない…現場の居心地が良い理由

今日も撮影のときから、お三方がすごく楽しげな様子が印象的でした。『ヘタミュ』現場の居心地の良さって、長江さん然り、初演キャストさんたちによる、新キャストさんの受け入れ体制がちゃんと整っているから…なんでしょうか?
長江 いや…? 体制とかは全然ないですね。というか、誰も考えてないと思います(笑)。
上田 そうだね(笑)。
長江 第2弾のときもそうだったんですけど、『ヘタミュ』現場は、全員が「入ってくるなら入っておいで」っていうスタンスだと思うんですよ。「仲間に入れてください!」って来たら「よし、一緒に遊ぼうよ!」っていう感じ。すでにいるキャストが「こっちに来なよ!」って引っ張るっていうことはあまりないですね。
上田さんは、前回どういうふうに入っていったんでしょうか?
上田 僕も、引っ張ってもらった記憶はないので、飛び込んでいったのか、スライムのように勝手に吸収されたのか(笑)。入っていくのに自分の意思はもちろんあったんですけど、「一緒にやっていこうね」って感じではなく。「巻き込まれた」って言い方がぴったりかな(笑)。
高本 たしかに、僕も自分からいかないと仲良くなれないかも…って感じはしています。でもすごく入りやすいんです。みなさん、バリアーとか全然なくて。
上田 バリアー(笑)。
高本 ああ、壁とか!(笑) 話しかけたら笑顔で答えてくださるし、……もうちょっとしたら仲良くなれそうな気がします。
上田 現段階では…?(笑)
高本 まだ探り探りで(笑)。
長江・上田 あはは!
長江 まぁ、現段階だと、まだ稽古もそこまで進んでないし、プロイセンがメインのパートの稽古を進めていったら、もう一歩コミュニケーションがとりやすくなりそうだよね。
それこそ、公演直前になったら輪に溶けこんでいる?
長江 いや、もうスゴいことになってると思いますよ!
上田 それこそ、磯貝(龍虎/アメリカ役)先生のターゲットになってるでしょ(笑)。
高本 本当ですか!? 怖いですね…(笑)。
長江 あの人(磯貝)は、本当にね……。
上田 優しい口調でえげつないことを言ってくるからね。っていうか、廣瀬(大介/イギリス役)と磯貝先生の兄弟(アメリカとイギリスの兄弟関係)は、ヤバいよね(笑)。
長江 わかります(笑)。
上田 廣瀬は、僕らの扱いが雑(笑)。それでいて、適当に答えていると「ちょっと何言ってるのかわからないので、もう一回言ってくださいよ」みたいな、終わりのない無限レースになるから。
長江 なんだか、最近の大介さん、すごくイギリスに近づいている気がします。
上田 ああ、わかる。イギリスのグイグイ感というか。
長江 そうそう。グイグイ感があって、ちょっとトゲのある感じ。でも、そういうところも好きなんですけどね。愛だなって思います。
上田 愛だね〜。誰からどういうことされても、「楽しい」に変換できるからね。『ヘタミュ』現場は愛にあふれている。

“ボケ合い”のケンカが止まらない!? 稽古場エピソード

前回の磯貝さんと、廣瀬さんのインタビューでも、おふたりが『ヘタミュ』愛を存分に語ってくださっていました。
上田 なんか、もう……みんな愛が重いよね?
長江 え!(笑) 僕も!?
上田 そう、みんな(笑)。いい意味で、深すぎるゆえの「しっかりしようぜ」って言葉がちゃんと飛んでくる現場だなって思います。『ヘタリア』という作品が「好き」っていう共通項があるから、みんな前に進んでいけるのかなっていうのは、前回から入らせてもらって感じましたね。
高本 そうですね。
上田 だからこそ、新しく加えてもらった組としては、その初演メンバーの愛を受け止めて、お客様に笑ってもらえるような作品作りをしていこうと思っています。
高本 難しいですけど…すごく楽しいです。
上田 ある意味、舞台の上でケンカをしているような感覚だよね? 愛ゆえの“ボケ合い”のケンカ。
長江 たしかに!
高本 あはは!
ボケ合いのケンカ、ですか?
長江 「なんで役者同士を笑わせにくるの?」みたいな。お客様に向けて面白いものを見せる…かと思いきや、同じ板上に立っている役者を笑わせにくるときが稽古中でもあるんです。でも、そこもすごく『ヘタミュ』っぽいかな。
高本 ふふふふ……。
上田 ねえ、高本くんが思い出し笑いしてるよ(笑)。
長江 (笑)。龍虎さんとか寿里さん(フランス役)は、舞台経験も長いので、やっぱり板上では余裕があるというか。余裕が持てるんですよね。そこでブッコまれるアドリブとかはね…。
高本 プロイセンは、アメリカと絡むシーンがいくつかあるんですけど、磯貝さんのアドリブは本当に面白くて。笑わないようにしないと…(笑)。
長江 アメリカのアドリブシーンの稽古のときに、大介さんとふたりで「あの人だけ、今回台本ないんじゃない?」って話しました(笑)。
上田・高本 あはは!
長江 どこまでが台本なのか、僕らもわからなくなるくらい、龍虎さんは今回遊びたがってますよね。
上田 ほら、前回の苦しみから解放されたから。
長江 前作はアメリカがメインだったこともあって、それだけの責任感もありましたもんね。今回は以前に比べるとプレッシャーも軽くなったみたいで、そのぶん「遊んでやろう!」って意思が強く見える。
上田 アメリカの、自由な国らしさが存分に出そうだね。

『ヘタミュ』の世界は、観客がいてこそ成り立つ

前回のインタビューの際、磯貝さんは「台本に“ここはアドリブ”って書いてあるから、それを忠実にやっているだけなんだ!」と主張されていましたが…。
長江・上田 絶対にウソです。
高本 あはは!
長江 忠実にやっているのは間違いないですけど、それでなくても遊びすぎ(笑)。今回もアドリブシーンがたくさんありますよね。脚本のなるせ(ゆうせい)さんから上がってきたものに、吉谷さんが変更を加えたりして、僕らのもとに台本がくるんですけど、台本を見て、「吉谷さん、ほかの仕事に追われていて余裕がなかったのかな?」って思う瞬間があって。
上田 (笑)。
長江 アメリカとロシアのちょっとしたアドリブシーンのところに、「パッと出てきてアドリブを言うだけで、お金がもらえるなんてよかったね」って毒のあるト書きがありました(笑)。
上田 そんなト書きはじめて見たよね。
長江 ウソ!? って思って(笑)。
高本 あはは!
上田 意見っていうか…感想やな!
要求じゃないんですね(笑)。
長江 そう、要求じゃないんです。でも、そういう全体のゆるさみたいなところも笑いになっていくのが『ヘタミュ』の良さなんです。だからこそ、みんなでふざける。そこが愛なのかなって思います。
上田 じつは僕、前回のとき、初演のみんなが「すごく、舞台上が楽しい!」と言っていたのは、稽古場のときはよくわからなかったんです。でも、いざ劇場で本番を迎えて、お客様の反応を見たときにカチッとハマったんですよね。「楽しい!」って気持ちがすごくわかった。
長江 (頷く)。
上田 だからこそ、『ヘタミュ』って、全体の雰囲気があれど、お客様がいるからこそ成り立つ作品だなって思います。見てくれる方がいないと「これ、何してるんだろう?」って不安なんです。高本くんは今、まさにそんな状況じゃないかな。
高本 そうですね。本当に、今は理解して自分のなかでどう進めていくかが課題です。だからこそ、お客様に見ていただいたあとの気持ちを早く分かち合いたいです。
改めて、楽しみにしている方へメッセージをお願いします!
高本 はじめて『ヘタミュ』に参加して、『ヘタリア』の世界観をミュージカルにすることの面白さを感じています。稽古していくごとに物語の形が見えていく…みたいな感じで、お客様にも楽しんでいただけるんじゃないかなと思います。みなさんが求めるプロイセンを演じられるよう頑張っていきます。
上田 今回は、プロイセンと帰ってきたオーストリア、そしてドイツが本当に重要になってきます。周りの国々に助けていただきながら、僕らが軸となって、物語を進めていけたらなと思います。固い印象の国たちが登場しますが、結果「愉快だったな」みたいな感じの気持ちでみなさんにお帰りいただけたらなと思います。
長江 3作品目ということで、初演からやってきたメンバーは、これまでとはまた違う『ヘタリア』を見せなきゃいけないという思いでいます。今回は、初演と第2弾の話も重要になっているので、今作を見る前に、ぜひDVDなどを見ていただいて劇場に足を運んでいただきたいなと思っています。お手元にない方は、ぜひDVDを購入していただいて…。
上田 (笑)。
長江 なんならメイキングとかも見ていただいて、より『ヘタリア』を、『ヘタミュ』を好きになっていただきたいなと思います。
上田 こうして、DVDの宣伝に触れるところが、しっかりした座長やな〜って思いますよね。宣伝してたとき、『ヘタミュ』スタッフがみんな力強く頷いてたよ(笑)。
長江 (笑)。予習をしてきていただけると、より楽しめると思います! 劇場でお待ちしています!
長江崚行(ながえ・りょうき)
1998年8月26日生まれ。大阪府出身。O型。2009年から『天才てれびくんMAX』、『大!天才てれびくん』(ともにNHK)に出演。てれび戦士として活躍した。その後、数々の舞台出演を経てミュージカル「ヘタリア」シリーズで、初主演を果たす。主な出演作品は、『メサイア』シリーズ、舞台『ホイッスル!BREAK THROUGH-壁をつき破れ-』など。
上田悠介(うえだ・ゆうすけ)
1989年4月2日生まれ。奈良県出身。A型。2009年俳優デビュー。2011年から、ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズンに、橘 桔平役で出演。9月からは、「ダイヤのA」The LIVE Vが公演となる。
高本 学(たかもと・がく)
1993年12月31日生まれ。大阪府出身。A型。メンズ雑誌『smart』(宝島社)の専属モデルとして活躍しながら、2016年4月に劇団番町ボーイズ☆に加入。劇団番町ボーイズ☆本公演『マネキンライフ』や、『ギブアップダンス!!!』、『天下統一恋の乱 Love Ballad 〜序章〜』などに出演。

出演作品

ミュージカル「ヘタリア〜in the new world〜」
【大阪公演】
7月15日(土)〜17日(月・祝)@NHK大阪ホール
【東京公演】
7月21日(金)〜8月2日(水)@シアター1010
演出:吉谷光太郎
脚本:なるせゆうせい
<出演>
長江崚行、上田悠介、植田圭輔、磯貝龍虎、廣瀬大介、寿里、山沖勇輝、杉江大志、ROU
(菊池卓也)、高本 学 ほか
http://musical-hetalia.com/

©日丸屋秀和・幻冬舎コミックス/ヘタリア製作委員会 ©ミュージカル「ヘタリアNW」製作委員会

サイン入りポラプレゼント

今回インタビューをさせていただいた、長江崚行さん×上田悠介さん×高本 学さんのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

応募方法
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受付期間
2017年6月30日(金)12:00〜7月6日(木)12:00
当選者確定フロー
  • 当選者発表日/7月7日(金)
  • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、発送先のご連絡 (個人情報の安全な受け渡し) のため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
  • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから7月7日(金)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき7月10日(月)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
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