渋谷のスクランブル交差点や新宿の高層ビルなど、ふだん見慣れた東京の街が、これまで見たことのないようなまったく新しいアートとしてひとつの会場で表現されるとしたら…。そんな日本初の試みを体感できるイベントが開催中。東京駅のプロジェクションマッピングなどで注目を集めたクリエイティブ集団「NAKED(ネイキッド)」が東京の街にかけるデジタルの魔法を、この夏体験してみよう。

◆東京の街が約100台のプロジェクターと約250の模型などで魅力あふれるアート空間に

2017年4月にオープンした東京ドームシティの新スポット「Gallery AaMo(ギャラリー アーモ)」では、2017年6月16日(金)から9月3日(日)まで、体験型アートイベント「TOKYO ART CITY by NAKED」を開催。

730平方メートルの広い会場には、約100台のプロジェクターを使ったプロジェクションマッピングと250以上の模型、LEDライト、音楽などによって、東京を象徴する8つのスポット(新宿・渋谷・お台場・東京タワー・秋葉原・東京駅・東京国立博物館・東京ドームシティ)が出現。360度にわたって、ダイナミックな光のアート空間を体感できる仕掛けになっている。

◆渋谷では頭上にもデジタル仕掛けのスクランブル交差点が!

例えば渋谷の町を表現したスペースでは、1回の青信号で一度に3000人が横断するという世界最大級の渋谷スクランブル交差点が登場。



渋谷スクランブル交差点の上空にも横断歩道が

見上げれば、その上空にも同じように横断歩道が浮かび上がり、ビルの看板や建物は街を包み込むように迫ってくる。

あらゆる方向から人々がバラバラに動き出しても、信号が変わるまでにきちんと収束する。そんな巨大都市・東京の中にある「暗黙の秩序」を見るようなインスタレーションアートには、共感する人も多いはず。



「SAMURIZE from EXILE TRIBE」のパフォーマンスは圧巻

会場内では、EXILE HIROがプロデュースする実力派ダンサーによるパフォーマンスチーム「SAMURIZE from EXILE TRIBE(サムライズ・フロム・エグザイル・トライブ)」が光や映像とコラボするダンスパフォーマンスも見ることができる。「コミュニケーションをテーマに、会場全体が連動する特別演出は圧巻のTOKYO体験です!」と広報担当者さん。



渋谷エリアの路地裏ではデジタル落書きコーナーも

また、渋谷の路地裏では「落書き」が問題になっている現実もあるけれど、会場では交差点の裏に「デジタル落書きコーナー」を設置。ここでは、ビルの壁に指で自由に絵が書けるようになっていて、ストリートアーティストの気分で光の落書きが楽しめる。

◆新宿は高層ビル群と歌舞伎町の2つの顔を紹介。ゴジラ&パックマンの夢のコラボも?

新宿では、都庁をはじめとした人工的な高層ビル群とともに、東洋一の繁華街とも言われるにぎやかな歌舞伎町の街を表現。二つの顔を持つ新宿の街を、それぞれに体験できる。



(C)BNEI  TM&(C)TOHO CO.,LTD

このスペースでは、新宿観光大使になっている“ゴジラ”とパックマンが出会うというありえないシチュエーションも目の前に広がる。また、会場内にある「新宿歌舞伎町」のアート空間と歌舞伎町にある実際の店舗が連動する企画もあるそうなので、イベントの後に新宿へ行く機会があれば楽しみが2倍になるかも。

◆カルチャーの街・秋葉原は大きな「ガチャガチャ」ビルに

今や世界で注目される街となった東京のカルチャースポット・秋葉原の街並みを再現したビルは、巨大なおもちゃ箱のよう。



秋葉原ではレアガチャガチャが手に入るかも(ガチャガチャ体験は別途500円)

秋葉原らしいアニメやフィギュアなどが詰まったビルは、全体が「ガチャガチャ」のマシンになっていて、ハンドルをひねるとビルが変化を始め、オリジナルのピンズ(全4種類)がランダムに出てくる仕掛けなんだとか。デジタルの演出と仕掛けが融合したガチャガチャの新体験(1回500円)は、ここでしか味わえない。

このほかにも、高さ4.3メートルの東京タワーには実際に上れる展望台があって、目の前を飛ぶジャンボジェット機が見えたり、東京の街を見渡せたり、まるで巨人になったような気分も味わえそう。また、夏らしいデジタルの花火が打ちあがる様子や、人の動きに反応して音やスモークが飛び出すアクションも楽しめる。

暑い街中を歩かなくてもいろんな街を体感できるから、冷房の効いた空間で最新テクノロジーに彩られたアートな東京散歩を楽しんでみては?



TEL.03-5800-9999(東京ドームシティわくわくダイヤル)
東京都文京区後楽 1-3-61 東京ドームシティ Gallery AaMo(ギャラリー アーモ)
アクセス:JR・都営地下鉄三田線「水道橋駅」より徒歩1分、東京メトロ丸ノ内線・南北線「後楽園駅」より徒歩1分

会期:2017年6月16日(金)〜9月3日(日)
開催時間:6月16日(金)〜7月21日(金)11:00〜18:00、7月22日(土)〜9月3日(日)10:00〜20:00
※最終入場は閉館30分前
※期間中は無休

入場料金:大人1600円、中人(中高大学生)1400円、小人(小学生)900円

NAOKO YOSHIDA (はちどり)