[画像] 上田染谷丘高等学校(長野)

走塁を含めた攻撃力の強化がテーマ

■上田染谷丘はどんな学校? 長野県上田市にある県立の上田染谷丘高等学校は、1901年に小県郡立上田高等女学校として創立。その後、48年の学制改革により現校名となった。普通科と国際教養科が設置され、オーストラリアへの語学研修や台湾の学校との国際交流を行っており、05年度からの3年間は文部科学省からスーパーイングリッシュランゲージハイスクールの指定を受けた。

■上田染谷丘野球部の紹介 現在、野球部は3年生20名、2年生16名、1年生13名の計49名。宮澤 達也主将は今年のチームについて「個人で考える力があり自己主張ができるが、チームワークも良くまとまっている」と特長を教えてくれた。

集合写真(上田染谷丘)

■現チームに起こった出来事や試合で印象に残っていることは? 宮澤主将が印象に残る試合に挙げたのは「昨秋の長野大会出場をかけた東信大会5・6位決定戦。地球環境にヒット2本に抑え込まれ、3対0で敗れてしまいました。春のセンバツ出場という大きな目標を掲げ、力を入れて練習してきましたが県大会にも出られず、自分たちの実力の無さを痛感しました」。その悔しさから「夏の甲子園で勝つ」ことを目標に再スタートし、「冬は19時30分の完全下校の後、3年生を中心に上田城の広場に集まって自主的にトレーニングを行うようになりました」。そして、オフシーズンは「私立に負けない体作り」をテーマにトレーニングを積んできている。

■上田染谷丘を引っ張る選手は? 宅間 啓介選手は春の東信大会で上田西戦の初回にツーランホームランを放ってチームを勢いづかせた。神林 健哉投手は被安打が少なく、先発として大会や練習試合で安定した試合作りをしている。また、池田 成輝選手は秋の交流戦や東信大会で持ち味の長打を活かして得点源に、大塚 亮選手は春の東信大会で勝負強さを発揮し攻撃の軸になった。今夏は守備範囲の広さを活かして、抜けそうな打球も処理してくれる福田 龍之介選手や、盗塁成功率が高く、塁に出たら足で相手をかき回すことができる両角 紀彦選手が活躍してくれそうだ。

■今夏への意気込み 春季長野大会では、好投手を打つことが出来なかった上田染谷丘。そこで、「走塁を含めた攻撃力の強化をテーマに練習をし、全員野球で勝利をつかみ取りたい」と、宮澤主将。目標はもちろん甲子園出場だ。

左から宮澤 達也、福田 龍之介、池田 成輝選手(上田染谷丘)最初は3人で始まった自主練習が、最後はチームの全員に!

ここからは福田 龍之介副主将(3年)と池田 成輝内野責任者にお話を伺いました。

Q.夏へ向けての課題や強化したいところを教えてください

福田:投手陣の底上げを図ることと、好投手を相手にした時の得点パターンを増やし、長打力をつけて終盤に得点を挙げられるようにしたいです。池田:打者がスイングの力強さを身につけて、試合の後半に強くなることです。

Q.ここまで振り返って高校野球で一番思い出に残っていることは何ですか?

福田:昨秋の東信予選2回戦・佐久長聖戦です。自身を持って挑んだ試合でしたが、コールド負けを喫してしまい、力の差を痛感しました。この試合での悔しい思いは夏に必ず晴らします。池田:学校の帰宅時間が19時30分なのですが、その後に広い公園へ行って、皆でトレーニングを積んだことです。最初は3人で始まったんですが、最後にはチームの全員が参加していて、みんなでつらいトレーニングを耐え抜いた日々はとても良い思い出になりました。

Q. 夏にここを見てほしいというところは何ですか?

福田:いつでも、どんな状況になっても、決して諦めることなく全力でプレーするところです。池田:守備とバッティングです。

Q.このチームの好きなところと、他のチームに負けていないところは?

福田:誰かの手によってつくられたチームワークではなく、野球を通して自然にできあがったチームワークです。ですから、そう簡単に崩れるようなチームではありません。池田:自主性があるところと、試合中も明るくて、大会がとても楽しく感じるところです!

Q. この夏はこんな夏にする!という意気込みをお願いします!

福田:一番は楽しむこと。結果を考えるのではなく、一戦一戦その試合に集中し、必ず頂点を取ります!池田:人生で一番の思い出になるよう、熱い夏にしたいです!

福田副主将・池田選手、ありがとうございました!

練習の様子(上田染谷丘)チャレンジャーに徹して、元気の良いプレーを!

  ここからは佐竹 盛淳監督にお話を伺いました。

Q. 新チームが始まってからどんなチームを作り上げてきましたか?

 前監督の竹内 政晴先生のときから「選手が自主的にチームの運営をする」ということをモットーに活動しています。 新チーム発足当時は、投打ともに非力だったので「投手は強いボールを投げ、打者は強い打球を打つ」ことを課題に取り組んできました。冬季のトレーニングは、トレーナーの方にメニューを作っていただいているのですが、選手たちの要望も入れて、例年よりもハードな練習を積んできました。また、体作りについては12月〜3月の土・日曜日の昼食を、父母の会婦人部で作ってくれたことが大きく、2年がかりのトレーニングと食事で体が出来ましたし、県大会に出られたことで取り組みの方向性は正しかったのだと感じています。そして、現在は夏に向けて打撃の確実性と投手のスタミナ増強を図っているところです。

Q. チームの強みを教えてください

 自主的に行動できることです。毎日の練習メニューは、選手が相談して決めていますし、野球に限らず、日々の学校生活も能動的に取り組んでいるので、試合でピンチの場面を迎えても落ち着いてプレーできています。

Q. 最後に、夏に燃える3年生や部員たちにメッセージをお願いします!

 結果は、後からついてくるもの。高校野球は「心」です。チャレンジャーに徹して、元気よくプレーしましょう!

佐竹 盛淳監督、そして上田染谷丘高校野球部の皆様、ありがとうございました!自主性とチームワークの良さを活かして頑張ってください!

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