星野源さん(36)のライブに行こうと、ローソンチケットのアプリを使おうとしたら多額の通信料を請求された――。ツイッター上などでは、こんな苦情の訴えが相次ぐ騒ぎになり、ローソン側がホームページ上で謝罪する事態になった。

「ローチケの認証なんで国際SMSなんや。。。」「何度やっても全く認証されない」「やべぇ、15回くらい押したわ、請求こわ」。2017年5月11日ごろから、ローチケのアプリを巡って、こんなツイートが度々流れるようになっている。

認証のため、国際SMS送信が必要に

ツイートによると、サービスを利用するためスマホなどでアプリの電話番号認証をしようとすると、国際SMS(ショートメッセージサービス)送信をしなければならなくなる。そして、なぜか何度やってもなかなか認証されないトラブルが起きている。

何度も認証を試みたため、通信料で数千円を請求されたという報告もいくつか上がっている。中には、星野源さんライブのチケットを予約しようと送信を繰り返して、請求が1万円にも達したという悲痛な訴えもあった。

J-CASTニュース編集部で19日、ローチケのアプリ利用を試みることにした。

「利用開始」ボタンを押すと、スマホに電話番号認証の画面が現れる。すると、「SMS送信」ボタンを押すように求められ、赤字で次のような注意書きが出た。

「国際SMSを利用します。送信にかかる費用はお客様負担となります」

送信ボタンを押すと、「新規メッセージ」の表示になる。あて先は、アメリカの国番号となる「+1」で始まる電話番号だった。メッセージには、「ulsUV...」などと20文字が書かれていた。ここでそのまま送信すると、認証画面に戻り、「SMS送信」の下にある「認証する」ボタンを押す仕組みになっている。

「アクセス殺到で、認証されにくくなった」

通常のアプリ認証は、SMSの送信ではなく、受信を通じて行うケースが多いとされる。しかし、ローチケの場合は、送信を通じて行い、それも国際電話を使ったものとなっている。国際SMS送信は1通送るのに、NTTドコモで50円、auやソフトバンクで100円だ。利用者の中には、なかなか認証されずに何度も送信ボタンを押したために、多額の料金請求が来たケースがあるようだ。ツイッターなどでトラブルの報告が出ても、数日間は国際SMS送信であることを伝える赤字の注意書きはなかったとの情報もある。

ローチケを運営するローソンHMVエンタテイメントは5月19日夕、ホームページ上で今回の騒ぎについてお詫びを載せた。そこでは、11〜13日にかけて、SMS送信のアクセスが殺到して、認証されにくい状態になったと説明し、送信1回以外にかかった費用については、利用者に返金対応をすることを明らかにした。

なぜ国際SMS送信を認証に使ったかについては、ローソンHMVエンタテイメントの広報担当者は、「システムの設計に関わることですので、情報の開示を控えさせて下さい」とJ-CASTニュースの取材に答えた。赤字の注意書きについては、電話番号を認証できるようになった13日深夜から載せているという。