中国の街では、しばしば地面にシートを敷いて様々な物を売る露天商を見かける。彼らにとっての「天敵」は、「城管」と呼ばれる都市管理員だ。市民の都市管理員に対するイメージは決して良くなく、高圧的で暴力的という印象が強い。今、そのイメージ改善に取り組んでいるところだ。

 中国メディア・今日頭条は、「日本の都市管理員もすごい」とする記事を掲載した。記事が「日本の都市管理員」として紹介しているのは、路上の放置自転車を撤去する人たちだ。

 記事は、「放置自転車撤去作業実施中」という白いトラックに乗って街頭にやって来た放置自転車管理員3人が、歩道上に放置されている自転車を次々と荷台に乗せていく様子を紹介。その近くには放置自転車の撤去に関する看板が掲示されており「放置すると条例違反で撤去する」、「30日間引き取りに来なければ処分する」、「引き取りには5000円が必要」といった説明が書かれていることを伝えた。

 また、撤去作業を行った場所にも実施日時と引き取りについての案内が書かれた「公示」の板が設置されること、街の至るところで「放置自転車禁止」の看板などが見られることも紹介。「休日・夜間も撤去を行います」という看板もあり、取り締まりがとても「厳しい」としている。

 広い歩道の一部には駐輪場が設けられているエリアもあり、一定時間まで無料で駐輪できることも紹介した。しかし、「駐輪可能なエリアはとても少なく不便なため、駐輪できない場所であっても人びとは停めてしまう状況だ」と説明した。

 記事と写真を見た中国のネットユーザーの多くからは、感嘆の声があがっている。それは「日本はどうして『城管』までもがマナーを守るのか」、「中国の『城管』は没収したら返してくれない」、「日本の『城管』は公平、公正だ」といったもので、「不思議だ、どうして日本の『城管』は暴力を振るわないのか」というコメントに最も多くの賛同が寄せられた。

 一方、日本人のマナーに対する指摘も。「日本人だって民度がものすごい高いわけじゃない。駐輪スペースが不足していたら、彼らだって違法駐輪するのだ」との感想が出ている。

 中国の「城管」と放置自転車管理員では職務も立場もだいぶ異なるが、街に出て何かを取り締まるという点では共通する。それゆえ、自然と「城管」と比較してしまい、そのイメージの差に驚くのだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)miragik/123RF)