NASAが「太陽系外惑星に関する新しい重要な発見」について、2月22日午後1時(日本時間23日午前3時)から会見を実施すると発表しました。リリース文によると、この会見は太陽以外の恒星を周回する惑星に関する重要な情報を明らかにするという内容。

更新:発表記事はこちら。NASA、7つの地球型惑星を発見。すべてに水が存在の可能性、水瓶座の方向40光年の赤色矮星TRAPPIST-1を周回

太陽系外惑星と聞いてまず想像するのが、生命が存在する可能性。近年の観測技術の発達は、恒星のように光を発しない惑星の発見を可能とし、なかには地球同様に岩石質で構成され、なおかつハビタブルソーンと呼ばれる生命が活動するのに適した軌道を回るものも発見されています。

英クイーン・メアリー大学などの研究チームは2016年、三連星アルファ・ケンタウリのひとつプロキシマ・ケンタウリをまわる惑星「プロキシマb」が、これまでで最も地球に似たハビタブル惑星だとする研究結果をNature誌に発表しています。ただこの時点でプロキシマbの大気に酸素があるのか、地球と同様に自転していて、地上に昼と夜があるのかといったことはわかっていませんでした。

一方、NASAもケプラー宇宙望遠鏡によって1000個以上の惑星を発見したと発表しており、ハビタブルゾーンに位置する惑星の存在も確認しているとしていました。

もしかすると、22日の発表はこれまでに発見した多数の惑星のなかから、たとえば地球と同じような酸素を豊富に含む大気を持つ星がみつかったという発表である可能性はありそうです。

 

 

なお、発表する側として会見に参加する人のなかには、ベルギー・リエージュ大学で太陽系外惑星の観測をしているMichael Gillon氏の名前があります。Gillon氏は2016年5月、ESO(ヨーロッパ南天文台)が南米チリに建設したラ・シヤ天文台でTRAPPIST-1と名付けた赤色矮星を回る3つの地球型惑星を発見しており、この内ひとつTRAPPIST-1dには液体の水が存在する可能性があるとしています。

Gillon氏は惑星発見時、惑星の大気を通過する光から生命の痕跡を探していくと語っていました。タイミング的に考えてもTRAPPIST-1d(またはほかの2つの惑星)の大気に何らかの大発見があったのかもしれません。

さて、注目の会見のほうに話を戻すと、NASAは会見の様子をインターネットでもライブ中継するとしています。もしどんな発見か気になる方、わくわくする話が大好きな方は23日午前3時にNASA TVにアクセスしてみては如何でしょうか。

更新:発表はTRAPPIST-1に7つの惑星を発見、すべてが地球型で地球とほぼ同じサイズの惑星だったという内容で、うち3つはハビタブルゾーンにあるとのことです。

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