Instagramで人気のかわいいペット写真。今回の「じっくり聞くと」は『猫と楽しむニャンスタグラムのすすめLET’S ENJOY CAT×Instagram』を出版したばかりのカメラマン・浜村菜月さんとその愛猫「まきゃべり」くんをゲストに、「盛れてるペット撮影」に挑戦。実は動物が苦手な土屋礼央、撮影は順調に進むのでしょうか…。

土屋:土屋礼央の「じっくり聞くと」、早くも第7回となりました。今回はかわいいペット写真を人気のスマホアプリ「Instagram」を使って撮影してみようということで、カメラマンの浜村菜月さんと、猫のまきゃべりくんをお招きしています。よろしくお願いします。

浜村:カメラマンの浜村です。よろしくお願いします。

土屋:実はワタクシ、動物全般が大の苦手でして…。まきゃべりくんがおとなしそうで安心しております(笑)。

浜村:(笑)ぜひ、まきゃべりと打ち解けて帰っていただければ。

土屋:まきゃべりくん、白くてフワフワしていてかわいいですね。なんていう種類なんですか?

浜村:ありがとうございます。まきゃべりはマンチカンという種類ですね。まだ1歳の男の子です。

土屋:さっき抱いているところを拝見したのですが、1歳でも結構大きいような…。

浜村:フワフワなので大きく見えるだけですよ!安心してください(笑)。


まきゃべりくんを前に緊張気味の土屋礼央


◇オシャレなイメージのInstagram、オジサンでも大丈夫?


土屋:今回のテーマのInstagramですが、どうもオシャレなイメージがあって、始めてもいないのに苦手意識を持っていて…。簡単なのでしょうか。

浜村:簡単ですよ!食べ物やペットの写真を撮って、フィルターを使っていい感じに加工して、アップするだけです。記録にもなりますし、友だちからリアクションがもらえるので、楽しいですよ。

土屋:出た!フィルター!もうそういうのが信用できないんですよ。オシャレ過ぎて耐えられない(笑)ワタシみたいなオジサンがやってもいいものなんですかね?



浜村:土屋さんなら絶対に大丈夫ですよ。よくラーメンや食べ物の写真をアップしている男性の方もいらっしゃいますし、気軽に楽しむのが一番だと思います。

土屋:なるほど…。それくらいだったら僕にも出来そうですね。浜村さんは毎日Instagramにまきゃべりくんの写真をアップされているんですか?

浜村:そうですね。Instagramのアカウント@machiavelli_yにほぼ毎日まきゃべりの写真をアップしています。1日に何枚も撮って、その中からベストショットを選んで。

土屋:これまでの写真を見せてもらってもいいですか?

浜村:どうぞ、こんな感じです。


まきゃべりくんのInstagram(@machiavelli_y)


土屋:実物よりもフワフワしてますね!これ、加工するだけでこうなるんですか?フォトショップみたい。

浜村:細かく調整できるので、Instagramだけでもかなりキレイにすることができますよ。さっそく撮影してみましょうか。


◇標準カメラアプリ+スマホ逆さ撮りで撮影に集中


土屋:撮影で気をつける点はありますか?

浜村:ベストショットが撮れるまで根気強く撮ることです。動物はいつでも人間の言うことを聞いてくれるわけではないので。あとは画面の配置ですね。画角の取り方というか。

土屋:なるほど、画角ですね。僕も一応日本画家の息子として、画角の大切さは分かっているつもりです。ほかには何かありますか?

浜村:単純ですが、脇をしっかりしめて撮影することですね。これだけでかなり手ブレが抑えられます。

土屋:ありがとうございます!それでは、こだわって撮っていきますよ!

浜村:はい(笑)



土屋:あれ?まきゃべりくんがいない?あ、棚の下に隠れてる。

浜村:いつもと違う環境なので、まだ緊張しているんだと思います。

土屋:でも隠れてるのもかわいいですね。Instagramを使って撮ればいいんですかね?

浜村:Instagramを使うと無加工の写真を保存できないので、標準のカメラアプリを使った方がいいかもしれません。iPhoneのカメラなら正方形で撮る機能もあるので、違和感なく撮影に集中できますよ。


棚の下に隠れてしまったまきゃべりくん


土屋:もっと近づいて撮りたいんですが、棚が邪魔で…。

浜村:ペットが家具の下に入り込んだ場合や、低いところにいるときは、スマホを上下逆さにするといいですよ。こうするとカメラのレンズが下にくるので低い位置でもしっかりと狙えます。床を使えば片手でも固定できるし、空いた手で猫の気を引くこともできますね。


スマホを上下逆さにすることで、簡単に低い位置からの撮影ができる


土屋:まきゃべりくん、今度はなかなかこちらを見てくれません・・・

浜村:カメラ目線が欲しいときは、スマホやタブレットで猫の鳴き声を鳴らすとそちらを向いてくれますよ。試しにわたしのスマホで鳴らしてみましょうか。

土屋:おお!!カメラ目線!シャッターチャンスだ!

浜村:(笑)。ネコの動画はYoutubeにもたくさんあるので、上手に活用しましょう。

土屋:撮った写真はどうすればいいんでしょうか。すぐに編集?

浜村:いつでも動物がおとなしく写真に収まってくれるとは限らないので、編集は後回しにしましょう。撮れるときに撮るのが大事です。

土屋:なるほど。ためしに何枚か撮ったので見てもらってもいいですか。

浜村:この写真はキリリとした表情がいいですね。これをちょっと加工すると…。


撮影:土屋礼央


土屋:おお!毛のフワフワ感がアップした!今、写真の周りをぼかしてましたよね?スマホアプリでここまでできるんだ。

浜村:こうすると、やわらかい印象の写真になるので毛の質感がフワフワに見えますね。単に写真を撮るだけでも結構遊べちゃいますよね。

土屋:これは確かに楽しいですね。


◇小道具を利用することで、よりインスタグッドな写真に


浜村:次は小道具を使ってみましょうか。

土屋:小道具!?

浜村:はい、今日は色々と用意してきています。


手作りのものからご当地グッズまで、撮影に使う小道具はさまざま


土屋:うわ!こんなに。こういうのって売ってるんですか?

浜村:市販のものもありますが、手作りのものも沢山あります。やっぱりこういった小道具があると、インスタグッドな写真が撮れますよね。

土屋:インスタグッド?

浜村:「Instagram+good」でInstagram映えするいい写真という意味ですよ!

土屋:そんな言葉まであるんですね!

浜村:では早速やってみましょうか。土屋さん、これなんだか分かりますか?


映画をテーマにした小道具も


土屋:これは…虫?

浜村:これは映画『羊たちの沈黙』のポスターに出ている蛾です。こんな感じで、映画ポスターを再現したりもしています。


©Natsuki Hamamura


土屋:すごい!ここまで作り込んじゃうんですね。

浜村:しっかり作り込んでいくと、自分の飼っているネコが名作映画のスターになったみたいで楽しいですよ。

土屋:確かに!マネしてやってみよう。こうやって鼻の下に合わせるんですよね。


撮影:土屋礼央


浜村:さすがお上手ですね!ぴったり合ってます。今度はヒゲにしてみますか。

土屋:ヒゲのまま使うのもいいけど、こうしてみたら…。


小道具を活用することで、ひと味違った楽しみが生まれる


浜村:なるほど、ヒゲをカツラに見立ててるんですね。

土屋:カツラはシリーズ化できそうですね。七三分けとか。

浜村:確かに。この発想はなかったです。


撮影:土屋礼央


土屋:小道具を使って撮影すると、写真のバリエーションが増えますね。

浜村:そうなんです。小道具を使ったり、背景を工夫するだけで、いつもと違うペットの魅力に気付けると思います。

土屋:ここまでくるとInstagramをやるためにペットを飼う人も出てくるんじゃないですか?(笑)。

浜村:さすがにそこまでの方はいないと思います(笑)。どの方も、自分のペットをかわいく撮りたいという気持ちが先にあるはずですよ。


◇浜村さんが選ぶベストショットは?





土屋:さて、色々と撮影してまいりましたが、今回のベストショットを浜村さんに決めてもらいたいと思います。先生!どれがいいでしょうか。

浜村:どれも上手に撮れてると思いますが、私が好きなのはこれでしょうか。


撮影:土屋礼央


土屋:この写真を選んだポイントは?

浜村:しっかりと目にピントが合っているので、強い印象を与えられます。カメラ目線じゃない所も、物語を感じさせていいですね。毛並みもフワフワに撮れていてかわいいと思います。

土屋:ありがとうございます。確かにこの写真は自信作でした。でもやっぱりポイントは加工ですね!実物よりInstagramで加工した方がどう見てもカワイイ(笑)。

浜村:ちょっと!実物だって充分かわいいですよ(笑)。加工の楽しさに気付いたということは、これで土屋さんもニャンスタグラマーの仲間入りですね。

土屋:ニャンスタグラマー?また新しい言葉が(笑)。

浜村:はい、猫の写真をInstagramにアップする人がそう呼ばれているんです。実はわたしも『猫と楽しむニャンスタグラムのすすめ』という本を先日出しまして。そこでは今日ご紹介した撮影方法以外にも、手作りの小道具なんかも紹介しています。

土屋:にゃんと!ではワタシも浜村さん公認ニャンスタグラマーということで、今後はネコちゃんとも仲良くしていきたいと思います。今日はどうもありがとうございました。

浜村:ありがとうございました。

プロフィール


浜村菜月(はまむらなつき)

1984年生まれ。東京都内在住のフォトグラファー。
2007年より講談社の写真部に所属し、2014年に独立。主に女性誌、書籍などの撮影を手がける。2015年10月にマンチカンの「まきゃべり君」と暮らし始める。著書『猫と楽しむニャンスタグラムのすすめLET’S ENJOY CAT×Instagram』(インプレス刊)を発売中。
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土屋礼央

1976年、東京都国分寺市出身。RAG FAIR として2001年にメジャーデビュー。 2011年よりソロプロジェクト「TTRE」をスタート。ニッポン放送「土屋礼央 レオなるど」、TOKYO MX2「F.C. TOKYO魂!」、FM NACK5「キラメキ ミュージック スター キラスタ」などに出演中。ニューアルバム「ブラーリ」が好評発売中。
TTREニューアルバム「ブラーリ」
土屋礼央 オフィシャルブログ
Twitter - 土屋礼央 @reo_tsuchiya
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