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そもそも、水を飲んでも血管の中を素通りするだけで、コレステロールの原因になる脂やたんぱく質、赤血球、血小板などは流してくれません。もしそれらが排出されるとしたら、それは「たんぱく尿」や「血尿」といった病気なのです。

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いくら水を飲んだところで、それは血液中の過剰な栄養素を排出してはくれません。それどころか、血液中の水分が多くなることで、血液の粘性を保つためにコレステロールが上昇してしまいます。高コレステロール値の人が水をたくさん飲むのは、逆効果なのです。
からだをあたためる運動と食事で代謝アップを
歳をとると以前と同じような食生活をしていても、自然と太ってしまいます。これは、加齢によって基礎代謝が落ちているからです。体温が1度上がると代謝は約12%アップしますから、基礎代謝を上げるには熱を生み出す筋肉を作るのが一番です。

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筋肉の70%は下半身に集中しています。中年になってお尻が垂れ下がったり、腰から下がさびしくなる人が増えるのは、そのため。下半身を鍛えることで筋肉を維持し、体温を上げることができます。食事法とあわせて運動などで下半身の筋力をつけ、代謝アップをめざしましょう。

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『5年後、早死にしたくなければ今すぐ食事を変えなさい!』(日本文芸社)より引用

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(著者プロフィール)

石原結實(いしはら・ゆうみ)

1948年、長崎市生まれ。長崎大学医学部卒業後血液内科専攻。同大大学院医学研究科博士課程修了。難病治療の食餌療法で世界的に知られたスイスのベンナー病院や、長寿地域で知られるコーカサス地方(ジョージア共和国)などで自然療法を研究。ジョージア科学アカデミー長寿医学会名誉会長。現在、イシハラクリニック院長として、漢方薬と食餌療法による独自の利用法を実践するかたわら、テレビ、ラジオ、雑誌、書籍などで石原式健康法を提唱。

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