“イケてるボディ”になれるちょっとした動作を、“パーソナルトレーナー・おぜきとしあき”がレクチャー。今週からは自宅を飛び出し、通勤途中にできるワザを5回シリーズでお届けする。まずは、歩行中に体幹を鍛えるとともにお腹を引き締めるトレーニングからスタート!

Let’s トレーニング!

歩く時は自然と両手が振れるものだが、その片方の手をあえて止めるのがポイント。片手を体の側面に固定し、反対側の腕のみを振りながら歩いてみよう。左右バランスよく行うほうがいいので、行きと帰りで固定する手を変えるようにするとベスト。

片側の腕が動かないように意識しながら、逆側の腕を前後に動かして歩行

今回のトレーニングは腕の「止め」「前後の振り」が重要なので、歩くスピードは早くても遅くてもOK。ただ、歩幅を大きめにするほうが手の振りも大きくなり、効果が得やすい。

どこを鍛えるトレーニング?

この動作で使われるのは体幹と呼ばれる部分の特にお腹まわりの筋肉で、側面の腹斜筋が刺激される。内臓を正しい位置に保持し、お腹を引っ込めるために欠かせない筋肉だ。女性の憧れである“くびれ”も腹斜筋で作りだされる。

腹斜筋は内腹斜筋と外腹斜筋で構成されており、体をねじる動きに連動。たとえば、体を左にねじると左側の外腹斜筋と右側の内腹斜筋が収縮する。そして、その動きを止めるために働く(収縮する)のが左側の内腹斜筋。大雑把にいうと、ねじる動きを作るのが外腹斜筋、動きを止めたり戻したりするのが内腹斜筋となる。今回のトレーニングのように片腕の動きをあえて止めることで、外腹斜筋と内腹斜筋を同時に鍛えることができるのだ。

おぜきとしあきのアドバイス!

「動かすほうの腕は、大きく振りましょう。体幹部のねじれが大きくなるため、動かす側の腹斜筋にも、その動きを止めるために働く固定している側の腹斜筋にも、より強力な刺激を与えることができます。少し大げさかな? と思うぐらい腕を振ってみてください。なお、猫背になっていると体幹の動きが妨げられるので背すじは伸ばすように心がけましょう」

肘は曲げずに腕全体を動かすイメージで行うと、うまくいくはず。さらに、前後に同じぐらいの振り幅になるように意識すると大きな振りができるでしょう

何も持たずに腕を固定した歩行が恥ずかしいようなら、書類やパソコンを持って“動いていなくても不自然じゃない”感を出してもOK

もっと効果を得たい時のワザ

動作は単純で簡単なのだが、片方の腕だけを動かして歩くというのは勇気がいるもの。そんな時は、直立のままやってみよう。腕の動きによるねじれを利用したエクササイズなので、止まったままでも問題なし。むしろ、止まった状態のほうが筋肉への刺激を感じやすいかもしれない。より強い効果が得たい場合は振り子の原理を利用し、動かす側の手に中身の入ったペットボトルやダンベルなどを持つのもあり。

家の中でも行えるので、ひと目を気にする心配もなし! 腕をできる限り大きく振ってみよう

こんなトレーニンググッズあるといいかも!

動かすほうの手にダンベルを持つならば、比較的軽いもの(1kg程度)がいい。勢いがつき過ぎると関節を痛める可能性もあるので、重いと感じない程度のものをセレクトしよう。また、滑らないようにラバーコーティングされていたり、落下防止ベルトが付いているものだと安心。

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執筆:増谷茂樹


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