コンシューマー向けドローン「Phantom」シリーズで有名な中国のドローンメーカーDJIが、農業用ドローン「Agras MG-1」をリリースしました。

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http://www.dji.com/cn/product/mg-1

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http://www.dji.com/ja/newsroom/news/dji-uav-agras-mg-1

Agras MG-1がどんなドローンなのかは以下のムービーを見ればよく分かります。

HPIGUY | DJI Agras MG-1 Crop Spraying Done Preview - YouTube

長年培ってきたDJIのドローン用技術は農業分野で花開くことになりました。



これがDJI初の農業向けドローン「Agras MG-1」。飛行するフィールドは田畑です。



Agras MG-1は農業向けドローンとして、専用設計されています。



抜群の飛行性能とエネルギー効率で、農薬を空中散布します。



Agras MG-1は最大10kgの農薬を搭載可能。



散布可能な範囲は1時間あたり最大10エーカー(約4万平方メートル)。



これは人力による散布の40倍から60倍に相当します。



農業用ドローンAgras MG-1は、防塵防水対応。また耐食性を備えているので使用後は洗浄可能。



さらにAgras MG-1は革新的な内部循環システムを採用。



機体側面から空気を取り込んで……



ロッドを経由させて……



プロペラがあるモーター部分から空気を排出。モーターを電装品を冷却すること安定した動作を実現しています。



農薬は4本のスプレーヘッドから散布可能。農作物の種類に応じてヘッドを交換できます。



また、地面や農作物との距離をセンサーで感知することで、一定の距離をキープした状態で飛行・農薬散布が可能です。



散布範囲も正確にマッピング。散布漏れはありません。



農家の労働コストを劇的に下げられるAgras MG-1は、新しい農業の時代を切り開きます。



Agras MG-1は8枚のプロペラをもつドローン。



機体下部のタンクに液体の農薬を10kgまで搭載できます。



遠心冷却システムによって、モーターを冷却することで寿命が最大3倍に伸びているとのこと。また、内部には3重構造のフィルターを採用しており、不純物の侵入を防ぐ構造になっています。



プロポはこんな感じ。



正確に農地をマッピングしてむらなく散布可能。メモリー機能で農薬補充や再充電後に帰還した場所から作業を再開することもできるとのこと。



マイクロ波レーダーで地形をリアルタイムスキャンするので、高低差のある農地でも衝突することなく正確に農薬を散布できます。



また、Agras MG-1はプロペラやロッドを折りたたんで……



コンパクトにすることもできます。



Agras MG-1はまずは中国、韓国で先行発売され、その後、他の地域でも発売される予定。価格は公式には発表されていませんが、The Wall Street Journalによると約1万5000ドル(約180万円)とのこと。

広大な農作地を持つアメリカやオーストラリアなどの国と違い、日本を含む比較的狭い土地で集約的な農業をする地域にとって、農薬散布コストを大きく下げられそうなAgras MG-1は大きな需要がありそう。さらにマイクロ波レーダーで地形を把握できることから山間部や棚田などの農作地での作業では、特に威力を発揮しそうです。