ものまねタレントの福田彩乃さんが、27歳にして映画「ヒロイン失格」で女子高生役に挑戦している。ヒロインである桐谷美玲さんの親友役"オナカ(愚かなる中島の略称)"こと中島杏子役を好演中。モノマネタレントや幅広いジャンルで活躍する彼女に、最新作についてやお芝居、タレント業について語っていただいた。

●今回、高校生役に挑戦し制服を着られたとのことですが
福田彩乃:今年27になるんですけど、正直ちょっと苦しいなと思っていて(笑)。衣装合わせの時に何着か来たんですけど、「監督、これ大丈夫ですか?」って感じで。私はすごいソワソワしていて。高校はブレザーだったんですけど、この映画よりも長く膝下くらいで着ていたので、こんな膝上で太ももを出してスカートを穿くってことがなかったのでそれがすごく不安で。でも監督も笑いながら「大丈夫じゃない?」って言ってくれて。撮影が始まったらそれが自分の中ですごい馴染んできて、周りのスタッフさんとかも良いねって言ってくれたりしてそれでテンション上がっちゃって。

●高校生役に挑戦すると聞いた時にはどう思いましたか
福田彩乃:私が高校生なのはどうしてだろうっていろいろ疑問に思って。原作を読ませていただいたときに「あ、この子の役を私がやるんだ」って思って、私こんな落ち着いた感じなのかなとか思っていて。監督とかといろいろ喋ったときに、「私ってオナカの要素がどっかにあるんですかね」って聞いたら、見えない心の中の福田さんの中に、冷静沈着な部分があるからそこを出してほしいとかそういうことを言っていただいたので、私も社会人を経験して、リストラとかもあったので(笑)、そういうのが見え隠れしているのかなって。現実と対処してきた
(女子高生の日常については)すごく気になりました。みんなどんな会話してるんだろうとか。撮影に入る前とかは結構渋谷とかを行くようにして、みんなどうして制服着てるんだろうって。そういうのは自分の職業の人間観察を生かして、ちょっといろいろ見たりして。でも「ヒロイン失格」の映画の中の高校生と、今の高校生って私の中ではギャップがあったので、現実結構すごいので(笑)。この中はこの中で、暴走しがちなはとりを押さえられるような。私がやらせていただいた"オナカ"は現実の高校生って感じじゃないので、そこらへんも含めて等身大の自分でいいのかなって思って演じました。

●主演の桐谷美玲さんも25歳と女子高生役に「挑戦する」年齢でしたが、そうした中での現場はいかがでしたか
福田彩乃:とにかく、ただただ明るいって現場で、監督がものすごい明るい方で、びっくりしたのが監督が自分で「ヨーイスタート」と「カット」をかけるんですけど、「カット」っていう前に監督が笑ってるっていう。その声が入っちゃってるんじゃないのかなって、そこはすごい驚きましたね。

●桐谷美玲さんの変顔や奇抜な恰好なども見どころだと思いますが
福田彩乃:ずっと撮影の待ち時間とかも原作を持ってきて真似したりされていて、なんかそこに対してはすごくご本人がノリノリで、楽しんでやっていらっしゃったので。変顔だけど可愛かったですね。(スキンヘッドに関しては)びっくりしました。

●苦労したり難しかった経験はありますか
福田彩乃:私ははとりとテンポよく会話するシーンが多かったので、そこのテンポをいかに見ている人が気持ちよく見れるように、私も自分のセリフを絶妙な間ですけど遅れないようにするとか、食い気味で行くとか。ハトリはずっと暴走しているので、そこでどれだけ冷静にオナカがスパイスを入れられるのかが自分の中で結構ここはちゃんとやらなきゃいけない部分だなと思っていたので。そこをやりました。映画自体も自分が出演するのも初めてだったので、その辺もちょっと不安に感じていたし役的にも私と重なる部分ってどういうところがあるんだろうって、役に対しても悩んでいた部分はあったんですけど、現場に入って監督に役に対してのそこら辺の気持ちを正直に話したら「福田さんの等身大な感じがオナカそのものだから、それがいいです」って言っていただけたので、それが唯一の自分の救いだったのでそのまんまやらせていただきました。