4月30日木曜日の夜。すでに休みに入った会社もあり、世間はGWムード。今宵、1夜限りの「すべらない話BAR」が開かれるというので、愛宕神社裏の「リトルトーキョー」に向かった。東京・虎ノ門駅から徒歩5分。クラシカルだけどモダンな建物。もとはお寿司屋さんだったものを改装したそうだ。

○素人に『すべらない話』なんて出来るのか?

すべらない話といえば、もちろん「人志松本のすべらない話」。ダウンタウンの松本人志がサイコロをふって、出目に当たった芸人が「すべらない話」を披露するという番組だ。ライトなお笑いファンの筆者でも何度か見たことがある。

どうやら本日の「すべらない話BAR」にサイコロシステムはないようだ。当日用意された「すべらない話メニュー」の中から気に入ったものを選び、そのネタを持ちよった話し手から聞かせてもらうというシステムらしい。

どんな話し手にどんな話が聞けるのか? と期待しつつも、芸人でもハードルの高いこの企画、失礼ながら素人で大丈夫なのだろうか? 面白ネタを1個も持っていない自分を棚にあげ、そんなことを考えながらお店に入った。19時すぎ入店すると、バーカウンターは既にお客さんでいっぱい。

リトルトーキョーは、日本仕事百貨とgreenz.jpが共同で作ったコミュニティスペース。「新しい生き方を見つけられる場所」として、誰でも自由に憧れの職業に就くことが出来る大人のための仮想の「まち」なのだ。

例えば昔は靴職人になりたかったけど、今は会社員をやっている……という人でも、リトルトーキョーの市民になれば、土日限定で靴職人になることができる。子どもだけで「まち」をつくる「ミニ・ミュンヘン」やその日本版の「ミニ・大阪」からヒントを得ているそうだ。敷地内には1坪の本屋もあり「仕事」や「働き方」に関する本が揃う。
 
「まち」といえば、人が集まり酒を飲み語るためのBARは必須。リトルトーキョーでは、さまざまな分野で働いている人をバーテンダーとして呼び、気軽にお酒を飲みながら話が聞ける「しごとバー」を開催している。
 
今回のバーテンダーは、日本エクストリーム出社協会代表の天谷窓大さん。エクストリーム出社を企画運営している方だ。昨年「サラリーマンは早朝旅行をしよう! 平日朝からとことん遊ぶ『エクストリーム出社』」を上梓し、エクストリーム出社はTVや雑誌などでも紹介されている。
 
「エクストリーム出社とは、早朝から観光、海水浴、登山などのアクティビティをこなしたのち、定刻までに出社をするエクストリームスポーツである。このスポーツのプレイヤーは、一般的な通勤者と区別して、出社ニストと呼ばれる。」(日本エクストリーム出社協会のWebサイトより抜粋)
 
筆者も一度、朝から図書室でクラフトビールを楽しむという素敵イベント「エクストリーム休暇」に、参加させていただいた。早起きして朝から飲むビール美味しく、取材を忘れて楽しませていただいた。そんな天谷さんが主宰するイベントだ。なにやらおもしろい話が聞けそうな予感。

「しごとバー」がない日は、BARジャノメとして通常営業も行われている。まずは、カウンターでお酒の注文。ビール、焼酎、泡盛、日本酒、ウイスキー、スピリッツ、カクテル、ソフトドリンク。一通りそろっている。ひとまず生ビール600円を注文。
 
とりあえず、乾杯! お話をツマミに美味しいお酒をいただく。カウンターには、お話のメニューが2枚、タイトルだけがズラッと並ぶ。話は全部で48個。面白そうなタイトルがいくつもある。(以下抜粋)
 
・炊飯器で生キャラメルをつくる
・天谷窓大の東京都北区赤羽