「パプーシャ その詩の世界」書影

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昨年12月に急逝したポーランドの名匠クシシュトフ・クラウゼ監督の最新作「パプーシャの黒い瞳」の主人公として描かれる、史上初のジプシー女性詩人ブロニスワバ・バイスの詩集「パプーシャ その詩の世界」が、4月4日に発売される。

映画はクラウゼ監督の妻ヨアンナ・コスとの共同監督作で、ポーランドを旅するジプシーの一族に生まれ、“パプーシャ”の愛称で呼ばれたブロニスワバ・バイスの波乱の生涯と、激動のポーランド現代史を美しいモノクローム映像でつむぎ出す。

パプーシャの詩を初めて本格的に紹介する詩集の発売は今回が初。パプーシャが最も活発に詩を書いた1950年代の代表作を中心に、70年代にわずかに書かれた後期の傑作まで、貴重な詩の数々を紹介。また、パプーシャの詩の解説としても価値の高いフィツォフスキの著書「ポーランドにおけるジプシー」(1989)からの一章「ジプシー民族の口承文学とジプシーの詩人パプーシャ」の初邦訳、映画の場面写真なども収録される。

日本を代表する詩人の谷川俊太郎氏はパプーシャが描く生き生きとした詩のイメージに対し「金銭や地位や物欲とかかわりのない森や川や空から、パプーシャは生きる力を得ている。自然を失いつつある現代の私たちにとって、60余年前に発せられたパプーシャの言葉は、古くなっているどころか驚くほど新鮮に響きます」と称賛のコメントを寄せている。

詩集「パプーシャ その詩の世界」は1000円(税込み)ムヴィオラより4月4日発売。「パプーシャの黒い瞳」は4月4日から岩波ホールほか全国順次公開。

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