東北震災から4年。3月11日はスポーツ界からも多くの選手が犠牲者に祈りを捧げ、今も復興に勤しむ被災者へエールを送った。

2年前、ドラフト6位で東北楽天ゴールデンイーグルスに入団した横山貴明投手もその一人だ。11日放送、フジテレビ「すぽると!」では、今年もまた忘れられない日を迎えた横山の決意を伝えている。

原発に近く全域が避難指示区域となった福島県双葉郡浪江町出身である彼は、震災で恩師を亡くしている。中学2年まで内野手だった横山の才能を見出し投手転向を勧め、プロにまで導いたのが当時の監督・渡辺潤也さんだったが、当時36歳の渡辺さんは救助活動中の津波に巻き込まれ、消息を絶った。

「その方にピッチャーにして頂いた。それまではやったことがなかった。こうやってプロになれたのは潤也さんっていう方がいたから」。番組のカメラにこう語った横山は「監督と選手というアレでしたけど、高校に行ってからも毎年年末年始に実家に帰ってくると一緒に食事に行って相談したり、高校行ってる時もよく電話をしていた。いつも相談にのってくれる人」などと渡辺さんが特別な存在であったことを話す。

また、横山は「大学時代にすごい辛くて辞めたくなった時があって、その時も潤也さんに地元に帰って相談した時があったんですけど、その時はなんとか止めてくれた」とも語っており、一度は気持ちが途切れかけた横山の野球人生にとっても渡辺さんは恩人であるという。

しかし、2011年3月11日、渡辺さんは横山の前から姿を消した。「そのうち見つかるだろう、連絡とれるだろうと思ってた。今でもあまり実感がない」という横山は今も渡辺さんの名前をグラブに刻んでいる。

「その人と一緒にプレーするんだって意味で刺繍を入れてやっている。壁に当たった時とか自分が辛い時はグラブに入れていつも目にする」。そんな横山は「被災地になっている場所で生まれて野球選手になれた。運命的なものを感じるので、そこは自分に責任があるというか、それをしっかりやらないといけないと思っていて、そのために野球をやっている」と自らの使命を口にした。