人気馬とリーディング上位騎手。それが馬券的な「鉄板」かといえば、さにあらず。人気を裏切る驚きのシーンを目にすることもしばしばだ。今年一発目のGI、フェブラリーステークスも開催間近。春のGIシーズン前に知っておきたい「危険な騎手」とは──。

 馬券を買うためのファクターはいろいろあるが、その中でも騎手は重要な要素。06年4月にJRAが正式にエージェント(騎乗依頼仲介者)制を認めて以来、その傾向は年々強くなっている。競馬ライター・兜志郎氏によれば、

「ハッキリ言ってしまえば、『有力なエージェントと契約できない=有力馬がなかなか回ってこない』騎手が、リーディング上位に入るのは難しいのではないか」

 ところが、である。いい馬に乗せてもらい、リーディング上位にいるからといって、必ずしも「うまい騎手」とは言い切れない。条件しだいでは「消し」の対象となる「人気を裏切る危険な騎手」の可能性があるからだ。

 その筆頭格が、昨年全国リーディング4位の福永祐一(38)。不可解な騎乗を立て続けに見せ、競馬ファンを激怒させているのだ。

 典型例である昨年12月28日の有馬記念(GI)を再生してみよう。14年3月の国際GI・ドバイデューティーフリーで優勝するなど、世界ランク1位のスターホースが臨んだ引退レース。8枠15番のジャスタウェイは好スタートを切ってしばらくダッシュしたあと、なぜかスーッと後方に下がっていく。最初のコーナーを回ってホームストレッチに出た頃には、後方から3番手の位置にいた。スローな流れの中、いつになっても動こうとせず、最後の直線に向かうかという時点でもまだ後方待機。結局、直線では33秒4の豪脚を繰り出したものの、脚を余した格好で4着に敗れた。

 その消極的なレースぶりには、NHKでテレビ解説をしていた鈴木康弘調教師も「すぐ前にいたゴールドシップが(3コーナー前から)動いていったのに、まだジャスタウェイは動きませんねぇ」と絶望感を込めてこぼしていた。それほど仕掛けが遅かったのだ。福永はレース後、驚きのコメントを残している。

「外枠からでもうまく流れに乗れたんですが、1、2着馬は先行馬でしたし、この馬には流れが向かなかったですね。スローペースになるのは見越していたんですが、誰か動くと思ったので。直線が短くて、前を捉えることができなかった」

 中山競馬場の直線が短いことなど最初からわかっているはず。いったい何を言っているのかと、兜氏も怒り心頭だったという。

「同じく中山で行われた14年3月の中山記念(GII)でジャスタウェイに騎乗した横山典弘(46)が前々の勝負を試み、早めに抜け出して勝ったレースぶりを見ていなかったのでしょうか。信じられません」

 そんな福永に競馬ファンも失望し、ネット上には罵声が続々と集まった。

〈ジャスタウェイが引退するのではなく、お前が辞めろ!〉

〈バカ永が好スタートした馬を後ろまで下げて大損させられた〉

〈好発殺しの祐一〉

〈ペース判断もロクにできないクソ騎乗〉