3月の欧州選抜戦に大谷翔平が招集されるか、注目が集まっている[Getty Images]

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 日本ハムの二刀流・大谷翔平を巡って球団と日本代表・侍ジャパンの綱引きが始まっている。6日に侍ジャパン小久保裕紀監督が日本ハムの名護キャンプで行われた紅白戦を視察。大谷は「4番・DH」で1打数無安打に終わったが、試合前にはブルペンで35球の投球練習。背後には熱心に観察を続ける小久保監督の姿があった。

 「投げるときのバランスが改善している。もともと飛ばす力を持っている打者だが、飛距離もさらに伸びている」と大谷の投打に一段と惚れ込んだ様子の小久保監督。3月10、11日に東京ドームで行われる代表強化試合・欧州選抜戦にも大谷を招集することを熱望している。

 だが、ことはそう簡単ではない。大谷の招集に関して7日のスポーツ各紙の報道では「招集見送りへ」「野手のみでの招集」と見解が分かれている。3月27日の楽天との開幕戦(札幌ドーム)で3年目にして初の開幕投手を務めることはほぼ確実。影響を懸念する栗山英樹監督が投打どちらにせよ、招集に難色を示していることは確かなようだ。

 ダルビッシュ有、田中将大ら日本人メジャーのいない侍ジャパンにとって、大谷は目玉中の目玉。昨年11月の日米野球では日本ハムから専属広報が派遣され、大谷に関してだけは異例の取材制限が行われた。代表の大谷に対する気の使い方が表れているといえる。

 代表と所属チームの終わりなき綱引きの落としどころはどこになるのか。