ベルリンのレッドカーペットに登場した菊地凛子と染谷将太写真:WENN/アフロ

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第65回ベルリン国際映画祭が、2月5日(現地時間)に開幕した。女性監督としてはマルガレーテ・フォン・トロッタに続きベルリン史上2人目となる、イザベル・コイシェの「Nobody Wants the Night」がオープニングを飾った。レッドカーペットには、出演の菊地凜子が元旦に入籍したばかりの夫・染谷将太とともに登場した。

「Nobody Wants the Night」は、実話をもとに、北極踏破に出た探検家の夫を追って雪原を旅するヒロインと、イヌイットの女性との出会いを通して、人間の生と死、異なる文化の衝突や男女の関係の本質を見つめた力作だ。コイシェ監督とともに、ヒロイン役のジュリエット・ビノシュ、共演の菊地が会見に参加。女性監督の地位について聞かれたコイシェ監督は、「わたしには男性のアレが付いているから男勝りなの」と大胆なジョークをとばし、笑いを誘った。一方の菊地は、ビノシュを「ずっと以前から尊敬してきた女優さんなので、共演できてとても光栄でした。失望されたくない、という思いゆえに大変でしたし、リアリティが出せるようにと、ふたりでよく話し合ったりもしました」と語った。

今年のコンペティションは計19本。日本からSABU監督の「天の茶助」がエントリーしているほか、テレンス・マリックがクリスチャン・ベールとナタリー・ポートマンを起用した「Knight of Cups」、ベルナー・ヘルツォークがニコール・キッドマンと組んだ「クイーン・オブ・ザ・デザート(原題)」、ブノワ・ジャコーがレア・セドゥー主演でルイス・ブニュエルの「小間使の日記」をリメイクした「Diary of Chambermaid」など、注目作が並ぶ。

審査員メンバーは、ダーレン・アロノフスキーを審査委員長に、オドレイ・トトゥ、ダニエル・ブリュール、ポン・ジュノ、2011年に「悲しみのミルク」で金熊賞に輝いたクラウディア・リョサら計7人。ベルリンは、社会派や政治的なテーマの作品が評価される傾向があることで知られる。映画祭ディレクターのディータ・コスリックも、ベルリンの伝統としてそれを掲げているが、アロノフスキー委員長は会見で、「そういう要素は(審査のために)特に意識していない。映画の評価というものは主観的なものだが、授賞を決めるのは民主的に話し合って行うよ」と語った。どのような結果が導き出されるかは、14日の授賞式で明らかにされる。

ちなみに日本勢はほかに、短編のコンペティションに水尻自子、フォーラムには山本政志、舩橋淳、高橋泉の3監督、料理映画を特集するキュリナリー部門に森淳一、ジェネレーション14プラス部門に松居大悟が参加する。パノラマ部門にはニューヨーク在住の福永壮志の作品がある。またフォーラムスペシャルとして市川崑の旧作3本も上映される予定だ。(佐藤久理子)

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