大事なゲームの最中にスマホやパソコンがクラッシュ!その原因、しらないと怖い電力のお話し

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今やノートPCが主流のパソコンの世界だが、負荷のかかる作業や仕事、ハイエンドなゲームなどでが、まだまだデスクトップPCがメインだ。特にタワー型パソコンのように、パーツを交換することによって性能をアップできる機種は、ハードな作業には欠かせない。

最新のメモリーを増設したり、ビデオカードを交換したり、HDDを増設したりすることで、多少古めのパソコンでも最新のパソコンと同等のパフォーマンスを利用することができきる。

こうしたパソコンのリフレッシュ術やリサイクル利用は、ノートPCでも同じように活用できる知識なので、PCユーザーは、仕事場やユーザーグループ内でも1目も、2目も置かれる存在だった。

最近では、ゼロからパソコンを組み立てる自作PCユーザーも減ってきてしまったが、ショップブランドや直販系のタワー型パソコンをベースにパーツ交換するなど、活用するユーザーはまだまだ多い。

そんなパソコンエキスパートな人でも陥る落とし穴がある。それが電源だ。

■増設していったらパソコンが不安定に・・・原因は電源だった!
このように最新のパーツに交換したり、追加パーツで新機能を増やしたりすることは、家電製品には無いパソコンの大きなメリットだ。

しかし、調子に乗って性能アップ機能追加を続けていると、突然パソコンが不安定になってしまうことがある。

電源オンでWindowsが起動するまでは問題ないが、いざ3Dゲームを「やるぞ!」と意気込んだ途端、「ブルースクリーン」、「画面がデスクトップ表示でフリーズ」なんてトラブルに遭遇するかもしれない。

まっさきに考えるが、「交換」、「増設」で変えた「CPU?」 「メモリー?」 「ビデオカード?」が思い浮かぶはずだ。

しかし、意外にも、原因は、「PC電源だった!」なんていうことが、よくある。

■PC電源における注意点
一般的なタワー型パソコンであれば、400Wもあれば、電源容量は間に合ってしまう。しかし、3Dゲームをぬるぬると動かしたいと考えているようなケースでは、大容量電源と呼ばれるPC電源に変更する必要もある。

PC電源には、500Wなんて序の口で、その3倍もの容量を持つ1500W電源なんていうモンスター級の製品も存在しているのだ。

こんな電源容量を必要とする人は、探してもそうそういないので、気にすることはないだろうが、一般的な用途向けである通常の400Wクラス電源を積んだPCでは、3Dゲームをプレイするためには電源の強化はさけては通れないだろう。

最初から500Wクラスの電源を積むPCを持っているユーザーの大半は、パソコンの購入時にプレイしたい3Dゲームを想定して、電源が強いパソコンを購入しているはずだ。
よりパワーの必要なゲームをするようになれば、パソコンもパワーアップを続けていき、
結果、突然のブルースクリーンというわけだ。

原因は簡単だ。
高性能なハードウエアを増設し続けた結果、当初の電源供給できる限度を超えてしまったからだ。電力が足りなければ、パソコンが不安定になってしまうのも無理は無い。

電源がたりなくなるパターンには、いくつかある。

1つ目が、OSの入っているSSDやHDDの電力が足りなくなる場合
2つ目が、ビデオカードやCPU、メモリーへの電力が足りなくなる場合

●1つ目のOSの入っているSSDやHDDの電力不足で立ち往生

以下に500Wクラスの電源の仕様を掲載した。
 


500WクラスのATX電源の仕様例

注目すべきポイントは「DC出力」と書かれた部分の+3.3Vと+5Vの合計が130Wまでという表示だ。

+3.3V:はFDDなど用
+5V:HDDやSSD、その他の周辺機器用
+12V:マザーボード(CPU、メモリー)、ビデオカード用

つまり、SSDや大容量HDDを搭載して、合計で130Wを超えたら、OSが入っているHDD(SSD)の動作が不安定になってブルースクリーンなんてことになるのだ。

2つ目のビデオカードの電力不足で画面表示が切れる
こんどは、+12Vを見て見よう。ビデオ委カードなどで利用できる電力の限界値、このパソコンでは、下記のように480(W)となる。

+12(V)×40(A)=480(W)

二世代くらい前のビデオカードNVIDIA GeForce GTX 780の消費電力は、250W程度。1枚なら十分に電力も足りる。しかし、これを2枚に増やしてSLI構成にしたら、ちょうど500Wとなる。ビデオカードがフル稼働していない状態ならば、普通に動作するが、負荷の高いシーンでフル稼働した途端、電力不足で表示できなくなりブルースクリーンということになるわけだ。

さらにこの、
「+12V」の電力は、CPUが搭載されているマザーボードにも電力を供給している。高性能なCPUの場合、TDP(熱設計電力)は100Wを超えている。

500Wのビデオカード+100WのCPU(高クロックのCore i7など)を動かせば、軽く600Wとなる。こんな状態では、まともに動作するはずがないことは、小学生の算数でもわかる。

最近のPC向けパーツは、通常利用時のTDP(熱設計電力)はかなり低くなっているので、通常利用では問題なく利用できてしまう。このため、負荷のかかるフル稼働をして、初めて不具合に気が付くことになる。

自分の使っているパソコンの「DC出力」、ちゃんと知っていないと。大事なゲームの大事なデータが、一種で吹き飛ぶなんてこともありえるのだ。

いっぽうスマホでは負荷の高いプロセスをいくつも起動した状態でゲームをプレイしたりしていると、CPUが悲鳴を上げて固まってしまう状況に陥ることがある。ほぼメモリー不足が原因だが、バッテリーから供給できる電源容量を超えてしまっている可能性もある。

スマホの場合、増設バッテリーはあっても出力できるパワーは同じでパソコンのように電源をより強力なものに交換するというわけにはいかない。重い処理をよく行うのであれば、こまめにプロセスを終了させるなどの対応が必要になる。電力消費がわかって自動で管理してくれるアプリがあるので入れておくといいだろう。

スマホやパソコンの電力は、くれぐれもチェックをわすれずに。


小川夏樹(ITライフハック副編集長)