「恐怖分子」の一場面(C)CENTRAL PICTURES CORPORATION

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ホウ・シャオシェンと並び1980〜90年代の台湾ニューシネマをけん引し、2007年に死去した台湾の鬼才エドワード・ヤン監督の傑作「恐怖分子」(1986)が、デジタルリマスター版で3月14日から渋谷シアター・イメージフォーラムで上映される。

59歳の若さで生涯を閉じるまで、計7本の長編と1本の短編を発表し、寡作ながら「カップルズ」「ヤンヤン 夏の想い出」など、作品ごとにまったく異なる作風で高い評価を得たヤン監督の長編第3作。80年代の台北を舞台に、少女シューアンがかけた1本のいたずら電話が、何のつながりもなかった人々の間に奇妙な連鎖反応をもたらしていく様を描いた群像劇。カンヌ映画祭、ロカルノ映画祭(銀豹賞受賞)など世界で絶賛された。

無軌道に犯罪へと向かう10代の少女の心理を繊細にとらえながら、現代人の抱える狂気と孤独を浮き彫りにし、謎の多いストーリーと精緻な構成がファンを魅了したが、日本では1996年以来長らく劇場公開の機会に恵まれず、幻の傑作と呼ばれていた。

「恐怖分子」は3月14日から渋谷シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開。ヤン監督のデビュー作を含むオムニバス映画「光陰的故事」も、上映期間中併映される。

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