ニコンの一眼レフ初のタッチパネル搭載「D5500」はカメラ市場の救世主となるか期待と課題

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1月14日(水)、カメラ機器大手のニコンは、デジタル一眼レフカメラ「D5500」を発表した。発売は2月5日。
このD5500は、今までの簡単操作でキレイな写真が撮れるだけの初心者向けの一眼レフカメラではない。
ニコンとしては、「初」のタッチパネルを搭載した一眼レフカメラなのだ。

●スマホ普及の影で負のスパイラルに落ちているコンデジ市場
近年、レンズ交換のできないコンパクトデジタルカメラ(コンデジ)の市場規模が急速に縮小している。
その背景として、スマホカメラの高性能化がある。XperiaなどのAndroidは2000万画素オーバーのカメラを搭載しているほか、デジカメ並の撮影機能まで持っているモデルも多い。iPhoneは800万画素と画素数こそ少なめだがiPhone 6 Plusにて光学手ブレ補正を搭載するなど、スマホのデジカメ化はいちじるしく進んでいる。

そのため、スマホなどのケータイでも、十分満足できる写真が撮影できてしまうのだ。
つまり、スマホのカメラで満足できる人は、わざわざコンデジを買わなくなるというわけだ。

そうなるとコンデジを作っているカメラメーカーも黙ってはいない。
スマホに搭載されない光学10倍以上の高倍率ズームを搭載したモデルを投入している。だが、価格が高いと買ってもらえていないので、4万円で発売したモデルが半年程度で1万円台に値崩れするのもザラだ。

そう、コンデジ市場は崩壊している。

●コンデジ崩壊の裏で伸びているレンズ交換式カメラ市場
反対に伸びている市場もある。高画質な写真撮影ができるレンズ交換式カメラの市場だ。
CIPAの統計によると、2008年には約125万台だったレンズ交換式カメラの出荷台数は2013年には約233万台と、1.8倍以上に伸びている。

その背景としてスマホの写真に満足できる人のほかに、スマホのカメラをきっかけに写真を趣味にする人が増えていると思われる。コンデジと比較して圧倒的な描写力やレンズ交換で撮れる写真のクオリティが変化するレンズ交換式カメラの世界は、スマホカメラには無い新しい世界を見せてくるからだろう。

●遅すぎた存在「ニコン D5500」
ニコン一眼レフカメラの新モデル「D5500」は、スマホのようなタッチやピンチイン・ピンチアウト操作にも対応し、よりスマホライクな操作を可能としている。
その意味では、スマホ時代に対応したデジタル一眼レフカメラと言える。

しかしながら、タッチパネルやタッチ操作を搭載したレンズ交換式カメラは「D5500」が初めてではない。パナソニックやオリンパスなどでも知られている人気のミラーレス一眼だ。
コンデジよりも高画質、レンズも交換できるほか、デジタル一眼レフよりもコンパクト。
さらにスマホのようなタッチ操作もできるミラーレス一眼は、マニュアル操作でのカメラを覚えたい人や、スマホの写真に物足りない人に既に利用されているのだ。

ニコンの一眼レフカメラとしては初となるタッチパネル搭載の「D5500」は、カメラ市場にとっては、ただの大きなミラーレス一眼の延長と捉えられる可能性もあるのだ。
つまり、タッチパネル操作ができるからといって「D5500」を選ぶとは限らないのだ。

今後は他社メーカーも、ニコンに追随してデジタル一眼レフカメラにタッチパネルを搭載してくるだろう。
しかしながら、それだけではスマホを使うユーザーがデジタル一眼レフは振り向いてくれない。
スマホにこびるよりも、”こだわり”の写真を手軽に撮影できるカメラを追求するべきだし、エントリーモデルこそ防滴防塵を搭載したほうが消費者に響くのではないだろうか。

プレスリリース「ニコン D5500」発表|ニコン
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布施 繁樹