中国では、手先を暖めることなどを目的にカイロを使う人が多くなった。多くは手で握りやすい大きさと形状をしたプラスチック製で、使い捨ての袋を入れるタイプ以外に、電池式、USBケーブルを利用するものもある。湖南省長沙市で21日、7歳の女の子が使っていたカイロが爆発した。新華社などが報じた。

 中国語でカイロは「ミニ手暖め器」のように表現される。小学校1年生の莎莎ちゃんは、お母さんにカイロをねだった。同級生は皆使っていると言った。授業中にも使っている。手がかじかまないという説明に、母親も納得。ネット通販で購入することにした。

 注文したのは、「熱源」となる袋60個と、カイロ本体で事実上は「熱源」を入れるプラスチック製のケースのセット商品だった。

 品物が届いたのは日曜日の21日午後1時すぎだった。莎莎ちゃんは大喜びだ。包装を解くのももどかしく、買ってもらったカイロを取り出した。そして、「熱源」となる袋も密閉袋から取り出して、ケースに入れた。

 莎莎ちゃんは宿題をしていた。時おり、買ってもらったばかりのカイロを握りしめて手を暖めた。午後4時ごろだ、プラスチックのケースがはじけた。中に押し込んでいた、袋が大きく膨らんでいた。「まるで、風船みたいになったんです」という。

 莎莎ちゃんはとっさに、袋を投げ捨てた。「パン!」――。袋は爆発し、中にあった黒い粉をまき散らした。黒い粉は、莎莎ちゃんが宿題をしていたノートの上にも降り注いだ。せっかくきれいに書いていたのに、ノートが汚れてしまった。

 湖南師範大学化工学院の馬教授によると、同カイロが熱源として使っているのは鉄と酸化促進剤で、酸素に触れさせると鉄が酸化して反応熱を出す。不織布で作った袋に入れているが、爆発の原因としては不織布の通気性に問題があった可能性と、鉄と酸化促進剤に問題があり、温度が急上昇して膨張したことが考えられる。いずれにせよ、材料に問題があったとしか言えないという。

 同様のカイロは莎莎ちゃんと同じクラスに通う生徒のほとんどが使っている。安価でやけどの心配のない商品として人気があったが、莎莎ちゃんの母親から「爆発」の一件が伝えられると、皆が安全性に不安を持つようになった。

 今のところ、製造業者についての情報はない。商品の包装にあった説明はすべてハングル文字で書かれていたが、プラスチックの本体の目立たぬ場所に「made in china」の文字があったという。

 同爆発で負傷者は出なかった。(編集担当:如月隼人)