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今冬は例年以上に厳しい寒さとなっている。外出の際には、ついやみくもに重ね着をしてしまいがちだが、その重ね着の実態に関して、衣料大手のユニクロが調査を行った。

その調査は“「インナー」(肌着)をどのくらい重ね着するのか”というもの。調査対象は15〜79歳の男女600人で、調査機関は楽天リサーチで行われた。

この調査によると、今冬強化した寒さ対策として、20.5%の人が「インナーを重ね着する」と回答。また、これまでに実に4人中3人もの人が、インナーの重ね着をしたことがあると答えた。

では、具体的にどんな重ね着をしているのだろうか。「冬の外出時にインナー重ね着している」と答えた人に、その重ね着の組み合わせについて調査したところもっとも多いのは「綿の肌着×機能性インナー」(綿の肌着を内側、機能性インナーを外側)で、54%を占めた。続いて「機能性インナー×綿の肌着」(機能性インナーが内側、綿の肌着が外側)が24%、「機能性インナー×機能性インナー」が20%、「綿の肌着×綿の肌着」が1%と続く。ちなみにここでいう機能性インナーとは「発熱・保温機能を持ったインナー」のことを指す。過半数の人が綿の肌着を1枚目に着用し、その上に機能性インナーを着ると答えているが、この着方に対して、「寒さを防ぎたいのなら、この重ね着の順番は間違っています」と指摘しているのが、アウトドアの知見を活かして防寒・防災ファシリテーターとして活動するあんどうりす氏。 

「たとえばユニクロの『ヒートテック』などは、肌からの汗や水蒸気を吸収して発熱するので、肌側に着ることで最も効果を発揮します。逆に、汗を吸うと保水した状態を維持する綿の肌着は、気化熱によって体温を奪い続けるので、内側に着ることで急激な汗冷えを起こす可能性があります」という。

機能性インナーは単純に重ね着をすればよいのではなく、その仕組みを理解して着用するのが上手な防寒のコツ。ヒートテックのような発熱機能のあるインナーは肌の上に着るのが基本。上手に衣服を着こなし、年末年始も快適に過ごしたい。