中央競馬の最後を締めくくる有馬記念(GI、中山芝2500m)が3日後に迫った。出走表を見るとGI馬が10頭。先のジャパンカップ(11月30日、GI、東京芝2400m)で覚醒したエピファネイア、同レース2着でレイティング世界一のジャスタウェイ、凱旋門賞(10月5日、ロンシャン芝約2400m)以来となる芦毛の怪物ゴールドシップ、牝馬3冠とジャパンカップ連覇を果たしたジェンティルドンナ......とスターホースが揃い踏みして、好レースが期待できそうだ。

 有馬記念は競馬ファンならずとも、今年最後の"運だめし"と楽しみにしている人も多いだろう。何と言っても、世界で一番馬券が売れるレース(昨年の売り上げは350億円!)。好きな馬に思いを託して応援する馬券もありだし、宝くじ感覚で自分の誕生日やラッキーナンバーを組み合わせるのもあり。楽しみ方は人それぞれである。

 そして、有馬記念ウィークはイベントも充実。今年は渋谷駅構内とその周辺が"有馬記念"にジャックされている。

 東急百貨店東横店西館2F連絡通路には、往年の名馬を等身大で模したメリーゴーランドが登場した。モデルになったのは1993年、1年ぶりの出走で奇跡の復活を果たし、有馬記念を勝ったトウカイテイオー号と昨年8馬身差で圧勝、凱旋門賞でも2年連続2着になったオルフェーヴル号。サラブレットの存在感の大きさに親子連れ、20代カップル、初老の女性......幅広い層が足を止めていた。ここでは実際に跨(またが)ることもできるし、係員に頼んで、無料で記念写真を撮ってもらうこともできるのだ。

 さらに、その裏側には自分だけの"オリジナル名馬"と記念撮影できるコーナーがある。有馬記念にちなんで「アリマ○○○○○○」や「シブヤ○○○○○○」といった名前を付けられて(JRAの規定と同じく、馬名は9文字以内。後ろ6文字を命名できる)、馬のゼッケン部分に馬番とその馬名を映し出して、メリーゴーランドと同様、その馬といっしょにフレームに収まることができる。さらに馬名が入った馬券をプリントアウトしてくれるサービスも。会場にはBGMでファンファーレが流れていて、否が応にも大一番に向けて、気持ちが高ぶってくる。

 もちろん「馬券派」にとっても、この1週間は楽しいこと、このうえない。スポーツ紙、テレビに情報があふれ、予想の材料はいつもの週以上に揃っている。それを活用して、一人でとことん悩んで勝ち馬を導き出すのも、仲間とワイワイ語り合って、予想を披露するのもいとおしい時間だ。以下に挙げた今年の有馬記念の情報も予想のヒントや検討会の話題のひとつにでもなれば、うれしいかぎりだ。

(1)牡馬VS.牝馬

 07年ウォッカのダービー制覇で旗色が変わって、以来、古馬の混合GIでも牝馬の活躍が目立っている。有馬記念も以前は出走すら稀(まれ)だったが、ダイワスカーレット(07年2着、08年1着)、ブエナビスタ(09年2着、10年2着)の好走例がある。

 ここ2年は出走がなかったが、今年はヴィルシーナ、ジェンティルドンナ、デニムアンドルビー、メイショウマンボ、ラキシスと大挙5頭が出走してきた。大将格はやはり、ジェンティルドンナか。中山競馬場を走るのは初めてで、最近は右回りで結果が出てないのが気になるところだが、実績を見れば、牡馬を負かしても何ら不思議はない。

(2)3歳馬VS.古馬

 かつては古馬が貫禄を示すことが多かったが、最近は3歳馬の健闘が目立つ。ここ5年で見ると、09年ブエナビスタ2着、10年ヴィクトワールピサ1着、トゥザグローリー3着、11年オルフェーヴル1着、12年ゴールドシップ1着と優勝馬が3頭。馬券圏内に入った馬も5頭いる。今年はダービー(6月1日、GI、東京芝2400m)馬ワンアンドオンリー、トゥザワールドが出走。注目はワンアンドオンリー。秋のGI菊花賞、ジャパンカップの走りがモノ足りない印象だが、春の勢いを取り戻せば、上位に食い込んでくるはずだ。

(3)ディープインパクト産駒VS.ステイゴールド産駒

 先々週の阪神JF(12月14日、GI、阪神芝1600m)、先週の朝日杯FS(12月21日、GI、阪神芝1600m)、2歳GIはいずれもディープインパクト産駒が勝利した。こういう流れは無視できないもの。有馬記念での実績は昨年のダノンバラード15着のみとほとんどないのだが、今年はジェンティルドンナ、ラキシス、ヴィルシーナ、トーセンラー、ラストインパクト、サトノノブレス、デニムアンドルビーと、ディープ産駒が7頭も出走してきた。3週連続のGI制覇も十分ありそうだ。

 立ちはだかるのはステイゴールド産駒か。ここ5年で何と4勝(09年ドリームジャーニー、12年・14年オルフェーヴル、13年ゴールドシップ)。今年も、3歳時にこのレースを勝っているゴールドシップ、一昨年2着のオーシャンブルー、春の天皇賞を連覇したフェノーメノと最強の布陣で上位を狙う。

 2014年の総決算、有馬記念の発走時刻は、28日(日)15時25分だ。

スポルティーバ編集部●文 text by Sportiva