細田守監督の新作「バケモノの子」

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日本を代表するアニメーター・細田守監督の3年ぶりとなる新作「バケモノの子」が、2015年7月11日に公開されることが明らかになった。細田監督は12月11日、東京・有楽町の東宝本社で、ゼネラルプロデューサーの奥田誠治、「スタジオ地図」の齋藤優一郎プロデューサーらと会見した。細田監督が原作・脚本も兼ねる今作の舞台となるのは、人間界の渋谷とバケモノ界の渋天街(じゅうてんがい)。人間の世界から迷い込み、バケモノ・熊徹の弟子となって九太という名前を授けられた少年が繰り広げる冒険活劇だ。

「時をかける少女」で青春、「サマーウォーズ」で親せき付き合い、「おおかみこどもの雨と雪」で母子愛を描いた細田監督が最新作では「父と子」をテーマに選んだ。これまで少女を主人公に据えることが多かったことに触れ、「僕らが子どもの頃って少年が修行して成長する作品って結構あったんですよ。ただ、少年の成長を描いたものって王道のようでいて、なかなかなかなかないんですよ」と話す。今回は原作・脚本も兼ねるが、「ちょっと自分でやってみようかなと(笑)。これまでは奥寺佐渡子さんにおんぶに抱っこだった。今回は修行ものだから、自分も修行するつもりで頑張ってみようと思った」と明かした。

渋谷を舞台にすることについては、「今まで長野県や富山県といった田舎の風景を舞台にしてきましたが、一転、都市のど真ん中で冒険してみようと。僕らが慣れ親しんだ街の中にワクワクするものが潜んでいるんじゃないかと思った」。さらに、「アニメで新宿を舞台にすることって多いんです。なぜなら、アニメスタジオが中央線沿線に多いから。渋谷は意外とないので、魅力を掘り下げられるんじゃないか。今回は幡ヶ谷や代々木公園なども含め、渋谷区内からは一歩も出ません」と明かし、報道陣の笑いを誘った。

企画が立ち上がったのは、前作「おおかみこどもの雨と雪」の公開直後となる12年9月。プロット開発も含めて約1年1カ月を要し、13年10月からの約4カ月間は脚本開発に取り掛かった。キャラクターデザイン開発も、13年12月から同時進行で着手。絵コンテ開発にも今年3月から8カ月かけている。作画は5月に始動し、完成直前の15年5月に終了予定だ。なお細田作品を支え続けてきた山下高明と西田達三が作画監督を務め、大森崇、高松洋平、西川洋一の3人が美術監督として参加。また、スタジオジブリを描いた「夢と狂気の王国」の映画音楽などを手がけてきた高木正勝が音楽を担当する。

細田監督の前作「おおかみこどもの雨と雪」は、12年7月21日に全国381スクリーンで封切られ、観客動員344万人、興行収入42億2000万円の大ヒットを記録。権威ある第45回シッチェス・カタロニア国際映画祭アニメーション部門では最優秀長編作品賞を戴冠するなど世界中の映画祭を席巻し、90を超える国と地域で配給された。

最もファンの多いフランスでは既に老舗配給会社ゴーモン社から熱烈なオファーがあり、既に劇場公開が決定。さらに、これまでと異なる試みとして、アジアを除くインターナショナルセールスを同社が行うことも発表された。奥田プロデューサーは、「海外セールスの方が『おおかみこども』を見て、涙を流して感動してくださった。『この作品をつくる監督の作品をぜひやってみたい』とおっしゃってくださり、ここと一緒にやっていくのが一番いいだろうと思った。世界中くまなく広げていきたい」と経緯を説明した。

気になる声優のキャスティングは未定。細田監督は、「全体的に大人が多いんですよ。これまでは若い人が主人公だったからオーディション主義でいけたけど、今回はどうしようか考え中。いい人にお願いできるといいなあ」と話していた。

「バケモノの子」は、2015年7月11日から全国で公開。

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