厳選!2歳馬情報局
第22回:メリーモナーク

 3歳牝馬の頂点を決めるGIオークス(東京・芝2400m)。「オンナ版ダービー」という位置づけのこのレースにおいて、今年、僅差の3着に入ったのはバウンスシャッセ(牝3歳/父ゼンノロブロイ)だった。そのバウンスシャッセの弟にあたる期待馬が、デビューへ向けて調整を重ねている。栗東トレーニングセンター(滋賀県)の橋田満厩舎に所属する、メリーモナーク(牡2歳/父キングカメハメハ)である。

 ひとつ上の姉バウンスシャッセは、今年3月のGIIIフラワーカップ(中山・芝1800m)を勝利。その後は、牡馬中心のGI皐月賞(中山・芝2000m)に挑むという大胆なチャレンジを敢行した(結果は11着)。そして前述のとおり、オークスでは勝ち馬ヌーヴォレコルト(牝3歳)、2着ハープスター(牝3歳)に迫る3着と健闘して見せたのだ。

 また、バウンスシャッセのほかにも、メリーモナークの兄姉はまずまずの活躍を見せている。ふたつ上の姉フロアクラフト(牝4歳/父フジキセキ)は、2013年のオークスで5着と好走。3つ上の兄ホーカーテンペスト(牡5歳/ホークウィング)も、条件クラスで素質を感じさせる走りを見せ、何度か重賞レースに挑戦した。

 メリーモナークは、そんな兄姉同様、いや、兄姉を超える活躍が見込まれている。実際、関西競馬専門紙のトラックマンによると、同馬は「間違いなく、厩舎期待の一頭」だという。

「橋田厩舎における評価は高く、『細身の馬体から繰り出されるフットワークは素軽くて、素材は良さそう』とのことですね。調教を重ねるごとに走りっぷりも良化しています。デビューは、12月21日(日)の2歳新馬(阪神・芝2000m)を予定しているようで、本番までにはさらに態勢を整えられるのではないでしょうか」

 メリーモナークは、11月中旬から栗東トレーニングセンターで本格的な調教を開始。当初はまだ幼さの残る調教内容だったが、12月に入ると大幅に良化した。12月3日の調教では、坂路800mを52秒9の好時計をマークし、坂路800mにおけるこれまでの自己ベストを2秒近く更新した。

 前述のトラックマンは、「デビュー戦の走り次第では、上のレースも狙えそう」と、その見通しを語る。

「調教では水準以上の動きを見せていますし、デビューをこの時期まで待ったのも、厩舎が期待しているからこそ。姉のバウンスシャッセと同様、いかにも芝の中・長距離で良さが生きるタイプではないでしょうか。もしも初戦からいい走りができれば、クラシック戦線でも面白い存在になり得ると思います」

 まだまだ混沌としている今年の2歳戦線。これからデビューする馬たちが、来年のクラシックに向けて、一気に台頭してきてもおかしくない。メリーモナークがその一頭になれるか。デビュー戦の走りが注目される。

河合力●文 text by Kawai Chikara