台湾紙「聯合報」は3日、「台湾2014代表字大選」の結果を発表した。開催側が用意した60の候補字に対して6万2607票が寄せられた結果、最も多かったのは「黒」だった。(写真は聯合報の3日付報道の画面キャプチャ)

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 台湾紙「聯合報」は3日、「台湾2014代表字大選」の結果を発表した。開催側が用意した60の候補字に対して6万2607票が寄せられた結果、最も多かったのは「黒」だった。

 「かな文字」のない中国語では、文字と言えば漢字を指す。つまり、毎年選ばれる「代表字」は日本でいう「今年の漢字」だ。台湾で「代表字大選」を主催しているのは「聯合報」とコングロマリット(複合企業)の遠東集團だ。

 投票数6万2607票のうち、「黒」が1万2489票と、約5分の1を集めた。以下10位までは「餿、油、怒、食、仮、偽、混、怨、崩」とマイナスイメージの文字だった。第11位になって初めて「誠」というプラスイメージの文字が登場。第12位は「する、行動する」をあらわす「做」だった。

 台湾では2014年、使い古された食用油や革製品の製造過程で出た油、排水から分離した油を加工して作られた油が食用油として売られていた事件が発覚した。問題の油は「黒心油」と呼ばれた。「黒心」とは「邪悪な心」程度のニュアンスだ。

 「黒心企業」の問題も取り沙汰された。日本語には「ブラック企業」とも訳せるが、台湾では契約以上の時間にわたり従業員に労働を強いて、しかも残業代や振り替え休日を与えないなどの労務問題だけでなく、汚染物質排出などを含め、法律上・道義上の“ルール違反”を行う企業がおしなべて「黒心企業」と呼ばれる。

 聯合報の遊美月編集長は「台湾の人々は『黒心』にうんざりしている。『黒』は人々の、鬱屈(うっくつ)すると同時にせわしなく動く心を反映している。一方で、暗黒の混乱に直面した場合には、黒白をはっきりとさせることがさらに求められる。正しい方向を探し出してこそ、暗黒の場面から明るい場所へと歩み始めることができる」と述べた。

 台湾の“今年の漢字”は2008年には「乱」、09年は「パン」、10年は「淡」、11年は「讃」、12年は「憂」、13年は「仮」だった。「パン」は目へんに「分」で「待ち望む」の意。「仮」は「嘘、偽」の意味がある。いずれにせよ、マイナスイメージの漢字の方が多く選ばれている。

 遼東集団SOGO百貨店の黄晴〓董事長(会長)は、「昨年は『仮』の文字で、人々は政府にしっかりとした動きを求めた。今年の『黒』は人々の鬱屈したマイナスの情緒が反映された。この情緒が政権担当者の頭に、棍棒を食らわせることになった」との考えを述べた。黄色会長は「黒」の字が選ばれたことについて「恐ろしいことではありません。恐ろしいのは、われわれが対処法を見いだせない場合です」と述べた。(〓は雨かんむりに「文」)

 主催側は「代表字大選」開始に当たって、事前に要した60の候補文字に、これまではあった「愛」を含めなかった。遊編集長は「来年は、私たちが再び、『愛』の文字を選べますように!」と述べた。(編集担当:如月隼人)(写真は聯合報の3日付報道の画面キャプチャ)