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第19回:コンテッサトゥーレ

 2008年のGI皐月賞(中山・芝2000m)において、逃げ切り勝ちを決めたキャプテントゥーレ(牡/父アグネスタキオン)。その妹となる良血馬が、デビューへ向けて最終段階に入っている。栗東トレーニングセンター(滋賀県)の安田隆行厩舎に所属する、コンテッサトゥーレ(牝2歳/父ディープインパクト)である。

 コンテッサトゥーレの母は、2001年のGII阪神牝馬S(阪神・芝1600m)を勝ったエアトゥーレ(牝/父トニービン)。同馬は、海外のビッグレースにも果敢に挑戦し、2002年にはGIのモーリス・ド・ゲスト賞(フランス・芝1300m)で2着と健闘。世界に通用するスピードを見せた。

 エアトゥーレは、引退後も繁殖牝馬として活躍。先述のキャプテントゥーレや、1200mの重賞を2勝したアルティマトゥーレ(牝/父フジキセキ)を輩出している。

 なお、エアトゥーレの母は、1994年のGIムーラン・ド・ロンシャン賞(フランス・芝1600m)を制した外国馬のスキーパラダイス。この名牝は日本にも遠征し、同年のGII京王杯スプリングC(東京・芝1400m)を快勝している。コンテッサトゥーレは、そんなスピード血脈を受け継いだ一頭なのだ。

 コンテッサトゥーレを管理するスタッフからは、その血統にふさわしい評価が聞こえてくるという。関西競馬専門紙のトラックマンが、陣営の期待の大きさを口にする。

「管理する安田調教師は、『大物感があって、素質を感じる』と言っていました。ディープインパクト産駒らしく、走り方に柔らかみがあるようです。『いかにも良血馬という雰囲気』とのことですね。短距離血統ですから、1600m以下のレースで勝負していくことになるでしょう」

 7月の段階でゲート試験に合格したコンテッサトゥーレは、一度放牧へ。10月中旬に再び栗東トレセンへ戻ってくると、それから1カ月の間、じっくりと乗り込んできた。前述のトラックマンが語る。

「期待の高い良血馬ということで、『中途半端な仕上げではデビューさせない』という方針だったようです。10月は軽めの調教で体を作って、11月に入ってから強めの追い切りで負荷をかけ始めました。調教タイムも徐々に早くなっており、デビューへ向けて態勢は整ったと言えるでしょう」

 11月6日に行なわれた調教では、坂路800mを53秒0の好タイムで走ったコンテッサトゥーレ。1カ月にわたる入念なトレーニングが実を結んだ、と言えそうだ。

 コンテッサトゥーレの初陣は、11月24日(祝)の2歳新馬(京都・芝1400m)になる予定。コンビを務めるのは、フランスのルメール騎手。日本でも数多くのGIを制してきたトップジョッキーだ。

 名手の誘導によって、脈々と受け継がれてきたスピードがいきなり炸裂するのか。その走りには、初戦から注目が集まりそうだ。

河合力●文 text by Kawai Chikara