【ネピドー=伊藤寿庸】東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議が12日、ミャンマーの首都ネピドーで加盟10カ国の首脳を集めて開かれました。2015年末の「ASEAN共同体」発足を控え、「2015年以後のASEAN共同体のビジョン」や機構改革についての宣言および気候変動についての共同声明が採択されました。南シナ海の係争問題での対応などについても討議しました。

 開会式典で演説した議長国ミャンマーのテイン・セイン大統領は、ASEAN共同体設立に向け、政治・安全保障、経済、社会・文化の各側面での作業の加速化を呼びかけました。さらに域外国との関係強化、とりわけG20やBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)、他地域の新興国との関係を「戦略的に拡大していくことを検討」すべきだと提案しました。

 同大統領はまた、(1)ASEANが確立したルールや基準を順守するとともに域外へも普及する(2)現在および将来の地域的枠組みにおけるASEANの中心的役割の強化や国際的役割の拡大をすすめる(3)統合の推進や持続可能な経済発展によって経済的活力を維持し貧困を削減する(4)気候変動や災害対策、過激主義や暴力、感染症などに対応できる能力を高める―を今後の重点課題にあげました。

 会議では、中国とベトナム、フィリピンとの間で続いている南シナ海の領有権紛争へのASEANとしての対応をめぐっても意見交換が行われました。10月末にはバンコクで南シナ海行動宣言の実施に関するASEAN・中国の高官会議が開かれており、そこでの合意内容などが報告され、承認されたとみられます。