ティーチインイベントに参加したニック・アミール・ムスタファ監督(右端)ら

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第27回東京国際映画祭・アジアの未来部門に出品されているマレーシア映画「ノヴァ UFOを探して」が10月29日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで上映された。この日は、ニック・アミール・ムスタファ監督はじめ、主演のブロント・パラレー、共演のイエディル・プトラ、ナディヤ・ニサー、シャリファ・アマニ、アメルル・アフェンディ、メガト・シャリザル、プロデューサーのトゥアン・ファイザル・アズミ・トゥアン・コブの総勢8人がティーチインに臨んだ。

駆け出しの映画監督バーグ(パラレー)は、友人3人と女優の卵のソフィア(ニサー)を巻き込み、かつて見たUFOを題材にSF映画を撮ることを計画する。5人はUFOが出るという場所をめざして撮影旅行に出かけるが、バーグが麻薬中毒で幻想を見るようになる。それぞれ問題を抱える5人の高校時代と現在を行き来するロードムービー。

主演のパラレーが「僕は俳優ではあるけれども、本作のような優れた映画に出演するチャンスはあまりないので、他のメディア系の仕事にも幅を広げています。ここにいられるのは素晴らしいこと」と話す通り、映画産業が小規模なマレーシアでは、俳優として望む作品、役どころに出合える機会は非常に少ないという。ニサーは「普段は生活のためにテレビドラマや広告の仕事をしている」と明かし、「このような映画に出演する機会は、俳優として喉から手が出るほど欲しい貴重なものです」と役を得た喜びを語っていた。

観客から、なぜサイケデリックな作品を撮ろうと思ったのかという質問が飛ぶと、ムスタファ監督は「サイケデリックな主人公が、大変な状況に陥っても自分を貫き通そうとするところは、僕の映画製作における状況を物語っています」と回答。さらに「監督として、商業的な作品を作らなければいけないというプレッシャーがある。しかし、かつてあった映画文化というものを取り戻したい、自分の妥協しない作品を作りたいといったメッセージが、この映画には込められています」と、マレーシア映画産業の実情を明かしていた。

第27回東京国際映画祭は10月31日まで開催。

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