第27回東京国際映画祭で特集上映が組まれた庵野秀明/Photo by 手島弘

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アジア最大級の国際映画祭である東京国際映画祭が、今年も10月23日(木)から10月31日(金)まで開催される。国内外からの選りすぐりの映画作品を上映している本映画祭だが、今年の大きな目玉となっているのが庵野秀明監督を大々的にフィーチャーした特集上映「庵野秀明の世界」だ。

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2夜連続で行われるTV版アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の全話一挙オールナイト上映をはじめ、庵野が携わった全50本以上にも及ぶ作品群を振り返り、より深く、より広く庵野秀明を知ることができるこの企画。今回はその中でも特に興味深い、ジャンルごとにまとめられた3つの上映プログラムをご紹介したい。

まず、アニメーター時代に庵野が手掛けたシーンを抜粋して上映する「アニメーター・庵野秀明」。制作スタジオで寝泊まりしながら描いたという宮崎駿監督作品『風の谷のナウシカ』(84)の巨神兵のシーンをはじめ、宮崎と並んで庵野が師匠と仰ぐ板野一郎も参加した名作「超時空要塞マクロス」でのメカシーンなど、庵野のキャリア初期の仕事を堪能することができる。

庵野による短編やプロモーション映像などを一挙に見られるのが「監督他・庵野秀明(短編)」だ。映画、アニメ監督としてだけでなく、多種多様なジャンルで活動している庵野。三鷹の森ジブリ美術館で上映された短編作品「空想の機械達の中の破壊の発明」(庵野が原作、監督、脚本を担当)や映画『恋の門』(04)の劇中アニメ「不可思議実験体ギバレンガー」、アニメーター時代に携わったCMから松たか子の楽曲「コイシイヒト」のPVまで幅広く網羅している。

そして極めつけは、高校生時代から8ミリカメラを手に制作していた庵野の当時の短編作品を集めた「アマチュア・庵野秀明」。大学1年生の時に制作した「じょうぶなタイヤ! SHADOタイヤ」は、主人公の車がパトカーやバスを踏みつぶしながら躍動的に疾走していくペーパーアニメだが、庵野作品特有の緻密さとダイナミックさがすでに発揮されているから驚きだ。また、特撮マニアである庵野自身がウルトラマンを演じている「ウルトラマン(2014年オリジナル再現版)」というレア作品までラインナップされており、ファンならずとも絶対見逃せない上映となっている。

特集上映「庵野秀明の世界」は、10月24日(金)から30日(木)までTOHOシネマズ日本橋で開催予定。庵野が自ら語るトークイベントも5回に渡って行われるなど、彼のキャリアを総決算する内容になることは間違いない。今年の東京国際映画祭のなかでも、ひときわ熱く濃いプログラムになりそうだ。【トライワークス】