種類豊富なパスタ、何ミリのものを買えばいい!?

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※記事初出時に、パスタをゆでる際の塩の分量に間違いがありました。訂正して、お詫び申し上げます。

スーパーに行くと、何種類も並んでいるパスタの棚。ショートにロング、その中でも大きなものから小さいもの、太いもの、細いもの…と様々。もう、どれを買ったらいいかわからない!! というのが正直なところではありませんか?

今回はなじみの深いロングパスタの選び方について料理研究家の関岡弘美さんに聞いてみました。これを知ればいつものパスタがもっとおいしくなるはず!


パスタ選び、迷ったら1.7mmが買い!!

「ロングパスタは、作るメニューのソースに合わせて選ぶといいと思います。細めのものは軽いソース、太めのものはしっかりしたソースに合うことが多いです」(関岡さん)

現在発売されているものはメーカーによって0.1ミリ単位で太さの刻み方に差があり、だいたい以下のように分かれるのだとか。


0.9〜1.3mm:カペッリーニ 

髪のように細いので、冷製パスタ向き


1.4〜1.5mm:フェデリーニ 

オイルソース系など軽めのソースや冷製パスタ向き 


1.6〜1.7mm:スパゲッティーニ 

トマトソースや和風ソースなどそこまで重くないソース向き。プリッとした食感が特徴 


1.8〜1.9mm:スパゲティ 

ミートソースなどしっかり系のソース向き。もっちりとした食感が特徴

「家庭でよく作るようなソースは後者2つに合うものが多いので、お好みのメーカーでこのあたりの太さものを買うのがおすすめ。迷ったらとりあえず1.7mmのものを買っておけば、たいていの味付けにもなじみやすいと思います。そのうちに、各メーカーの特徴やよく作るパスタソースに合わせて使いやすい太さが見つかるかと」


つるつる?ザラザラ?あなたのお好みはどっち?

「あとは、メーカーによるこだわりで、パスタを作る際の鋳型(多くのパスタは穴のあいた型から生地を押し出して作る方法をとっており、その時の型)がブロンズ製のものと、テフロン製のものがあります。ブロンズ製だと表面にザラザラ感が出てソースが絡みやすくなり、テフロン製はつるっとした仕上がりなので、さっぱりした口当たりになります。ちなみにアルデンテがお好みならテフロン製がおすすめですよ」

見た目以外に、口当たりにも違いがあったとは! ちなみにどちらの製法かは、メーカーのwebサイトなどで確認でも確認できますが、乾麺の状態で見分けることも可能。触った時に表面がツルツルとして光っていたらテフロンで、ザラッとしていて光沢のないものはブロンズ製のことが多いそう。最初はむずかしいかもしれませんが、意識すればそのうちわかるようになるとか。ここまで選びわけることができたらちょっと楽しいですよね!


麺をゆでる時にはずせないポイントは?

パスタで重要な麺のゆで方。どうしたらおいしく仕上がるの??

「やはりたっぷりのお湯でゆでたパスタの食感は別格だと思います。大きめの鍋にたっぷりめの湯(パスタ100gに対して1Lが目安)と塩(湯の量の1%が目安。湯2Lなら大さじ1強)を入れてゆでます。パスタを入れた後、鍋底にくっつかないように多少は混ぜたほうがいいと思いますが、混ぜすぎるとパスタに傷がついてべチャッとしてしまうので、触りすぎないほうがいいです」

たっぷりのお湯がおいしいのはわかっていても、急いでいる時なんかはフライパンでゆでてしまうという人も多いのでは? そんな時でも、これだけは外せない!というポイントを伺いましたよ。

「フライパンでも26cm以上のものであれば、1〜2人分ならおいしくゆであがります。その際もお湯はケチらずたっぷり入れること。フライパンの場合、麺の先が飛び出てしまうことがあるので、2つに折るか、そのままの場合は麺同士がくっつかないように鍋よりこまめに混ぜてくださいね」

これまで何となく選び、なんとなくゆでていたパスタが、今日からはもっとおいしく仕上がりそう! さっそく試してみてくださいね。

取材協力:関岡弘美さん



料理研究家・日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート。出版社で料理雑誌の編集に約6年間携わる。その後、1年半のフランス料理留学を経て、現在都内で料理とワインの教室を主宰。雑誌、広告などを中心に活躍中。

著書に『あしたの生活 「深い味をつくる」レシピ (生活実用シリーズ)』がある。 ●本の詳細はこちら>

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