よく使う、外来語+「る」で動詞化した言葉1位「サボる」
何らかの言葉に「る」をくっつけて、動詞として使うことは多いですよね。このような造語は若者言葉に限らず、昔から存在します。特に英語などの外来語に「る」を付けた言葉には、古くに成立しすっかり定着しているものも多いようです。
そこで、よく使う、外来語+「る」で動詞化した言葉を448名の読者に挙げてもらいました。
Q.よく使う、外来語+「る」で動詞化した言葉を教えてください(複数回答)
1位 サボる 68.3%
2位 メモる 39.1%
3位 ミスる 30.4%
4位 トラブる 25.0%
5位 テンパる 22.1%
■サボる
・「サボるはもう日本語として当たり前になっている」(34歳男性/情報・IT)
・「外国語が由来なのに若者言葉ではなく老若男女に広く使われている」(25歳男性/食品・飲料)
・「なんの疑いもなく、もとからの日本語だと思って使っていた」(27歳女性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)
■メモる
・「メモは社会人には必須」(26歳男性/通信/技術職)
・「よくメモをとるので」(27歳男性/建設・土木/事務系専門職)
・「無意識によく使っている」(28歳女性/金融・証券/販売職・サービス系)
■ミスる
・「普通に使っている。頻度も高い」(43歳男性/建設・土木/営業職)
・「ミスが多いのでよく使う」(38歳男性/情報・IT/技術職)
・「『あ、ミスった』ということが多い」(22歳女性/団体・公益法人・官公庁/秘書・アシスタント職)
■トラブる
・「職場でよくトラブルから(笑)」(25歳男性/機械・精密機器/事務系専門職)
・「一般に流通している言葉」(51歳男性/生保・損保/営業職)
・「『仕事でトラブって』、などと本当によく使っています」(37歳女性/商社・卸/事務系専門職)
■テンパる
・「慌てんぼうなので、よくこの言葉を使ってしまいます」(32歳女性/人材派遣・人材紹介)
・「友人とのメールなどでよく使う」(28歳女性/医薬品・化粧品/営業職)
・「テンパるが外来語由来とは知らなかった」(32歳女性/金属・鉄鋼・化学/秘書・アシスタント職)
■番外編:正しい日本語の表現が出てこない!
・ハモる「ハモるはそれ以外なんて言えばいいのかわからない」(19歳女性/食品・飲料/販売職・サービス系)
・バグる「他のどんな言葉に置き換えたらいいのかわからないくらい日常語」(25歳女性/印刷・紙パルプ/事務系専門職)
・コピる「そろそろ漢字を割り当ててもいい気がしてきます」(54歳男性/電機/技術職)
●総評
1位は過半数の人が挙げていた「サボる」でした。仏語由来の労働争議に関する英語「sabotage(サボタージュ)」が元になっている言葉。もはやそんな語源の説明など無意味なぐらい、完全に日本語として定着しています。
2位は「メモる」。次いで3位「ミスる」、4位「トラブる」となりました。これらは主に仕事上で使っている人が多いようですね。
「サボる」同様、あまり語源が知られていなかったのが5位の「テンパる」。「あと1つ、目当ての牌が来れば役が完成する状態」を表す麻雀用語「聴牌(テンパイ)」から、焦った状態を意味するようになったようです。「気性」などを意味する英語の「temper(テンパー)」に由来との説も。
最近では「ググる」などもよく使われていますが、これも既に国語辞典にも載るぐらいにまで定着しつつありますね。一方で「煽動、煽ること」を意味する英語「agitation(アジテーション)」に由来する「アジる」などは、社会運動や学生運動の廃れとともに死語となりつつあるようです。
(文・OFFICE-SANGA 宇喜多あつし)
調査時期:2014年8月14日〜2014年8月21日
調査対象:マイナビウーマン読者
調査数:男性163名、女性285名
調査方法:インターネットログイン式アンケート