水川あさみと木村文乃にインタビュー!

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水川あさみと木村文乃。映画やドラマでひっぱりだこの2人が、「鍵のない夢を見る」「ツナグ」などの直木賞作家・辻村深月の同名小説を映画化した『太陽の坐る場所』(10月4日公開)で初共演し、静かな火花を散らす。本来、笑顔の似合う彼女たちが、本作では明るさを封印し、静謐な空気感のなかで、演じる役柄に向き合った。水川と木村にインタビューし、難しかったという役作りについて話を聞いた。

【写真を見る】水川あさみと木村文乃が『太陽の坐る場所』で初共演!/[c]2014『太陽の坐る場所』製作委員会

高校時代、クラスの中で太陽のように輝いていた高間響子と、彼女に寄り添っていた同じ名前のクラスメイト、鈴原今日子。しかし、ある日をきっかけに2人の立場は逆転する。その10年後、地元地方局のアナウンサーとなった響子と、東京で人気女優となった今日子が同窓会で再会する。メガホンをとったのは『ストロベリーショートケイクス』(06)の矢崎仁司監督だ。

水川は、矢崎監督の演出についてこう表現する。「ああしてほしい、こうしてほしいということは、ほとんど言わない。お芝居でいろんな無駄な部分を削ぎ落とし、最後に何か残る、それを撮りたいという監督だったから、難しかったです。熱はあるけど、温度が低い。すごくクーラーが効いている部屋で、お味噌汁を飲むみたいな感じでした」。

木村も「難しかったです」とうなずく。「私は常に言葉に意味をおいて話してしまう人なので『それはなくて良いです。もっとフラットに。もっとやさしく』と言われました。本来はある程度、感情を込めた方が芝居としては楽なので、逆に意味をもたせないところが大変でした」。

学生時代について話を聞くと、木村は「私はあまり自分がない人間だったので、何がしたいとか、何が好きとか言える人がうらやましいと思っていた学生時代でした」と告白。「でも、人をうらやんでも、プラスになることってないのだと気づき、大人になってからは、まねでもいいから、やってみて好きか嫌いかを判断してみようと思うようになりました」。水川は、「私は文乃ちゃんとは逆で、本当に好きなことしかやりたくないという極端なタイプ。0か100しかないから、そんなふうに思ったことはないです」と、あっけらかんと答える。どうやら2人は全く違うタイプのようだ。

仕事とプライベートの切り替えの仕方についても木村は「仕事の時は仕事、プライベートの時はプライベートだと、自分のなかで区切りをつけています」と言う。「旅行が好きなんですが、移動しているだけで楽しいのは、仕事も何もしていないただの私だから。家にいたら、台本とかが目に入っちゃうので」。水川は「私は公私混同ってわけじゃないけど、わりと仕事がいつも延長線上にあるタイプ。言葉使いが荒い役だったりすると、言葉が荒くなったりしちゃう(苦笑)。でも、そういう仕事だし、それをうまく切り替える必要性もないのかなとも思います」。

2人とも、相手の意見に興味深く相づちを打つ姿が印象的だ。最後に木村は「私には水川さんが太陽に見えるから、そばにいて元気になれます」と水川の朗らかさを称える。水川は「本当に?」と恐縮しながら「私は文乃ちゃんといると、なんだか気持ちが落ち着きます。私って、べらべらすぐに何でも言っちゃうから」と言うと、木村は笑いながら「頼りにしてます」と微笑んだ。

『太陽の坐る場所』での水川と木村の共演シーンは後半のみ。そこで2人は対峙し、研ぎ澄まされた表情で、言葉を交わし合う。辻村文学を2人がどう体現したのか。それは映画を見てのお楽しみである。【取材・文/山崎伸子】