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第12回:フォンタネットポー

 ダート重賞を2勝(2013年ユニコーンS、2014年プロキオンS)し、今後のGI奪取に期待がかかるベストウォーリア(牡4歳/父マジェスティック ウォーリア)。その妹となる2歳馬が、デビュー前から陣営の期待を集めている。栗東・石坂正厩舎所属のフォンタネットポー(牝2歳/父ダンカーク)だ。

 兄と同じくアメリカ生まれのフォンタネットポーは、現地のセリ市で落札され、日本に輸入されてきた。その後、育成期間を経て9月3日に入厩。デビューへ向けて、本格的な調教が開始された。

 兄も管理する石坂調教師は、妹を見て、早くも「兄以上の逸材かもしれない」と話しているという。関西競馬専門紙のトラックマンが語る。

「牝馬ながら520kgほどの雄大な馬体で、石坂先生もそのシルエットに惚れたようです。『体型的には、兄以上に活躍できるかも。それくらいいいよ』と言っていました。がっしりした体つきは、いかにも力のいるダートで良さそうです」

 兄のベストウォーリアも510kg台の大きな馬体を持つが、妹はそれを上回るほどの体つき。牡馬のほうが体型的に恵まれやすい中で、兄を越える迫力の馬体が名調教師の目にとまったようだ。

「馬体と同様、精神面もどっしりしているようで、『2歳馬とは思えない落ち着き』と陣営はコメントしています。これなら調整も順調に進みそう。今後の追い切り次第では、10月中のデビューも十分あるのではないでしょうか」

 フォンタネットポーは、9月19日にゲート試験をクリア。5日後の9月24日には、坂路1000mで55.6秒のタイムを計測した。馬なりの調教だったため、時計的には際立ったものではなかったが、そのフットワークには「素質の一端が見えた」と、前述の専門紙トラックマンも感嘆した。

「走り出すと、やはりフットワークもパワフルで推進力を感じますね。気持ちも前向きですから、兄と同じく1600m以下の短いダート戦で結果を出せるのではないでしょうか」

 父のダンカークは、アメリカで現役生活を送って、通算5戦2勝。GIで2着を2度経験したあと、2010年から種牡馬となった。現役時代はGIタイトルに手が届かなかったものの、種牡馬としては初年度からその素質が開花。無敗でGIを制したハヴァナ(牡3歳)などを輩出し、北米の新種牡馬ランキングでトップに立った。

 種牡馬として理想のスタートを切ったダンカークだが、なんと来春から日本で繋養(けいよう)されることが決定。すでに馬産地では評判となっている。

 はたして、フォンタネットポーは兄ベストウォーリアを越えられるのか。日本におけるダンカークの種牡馬生活を占う意味でも、その走りが注目される。

河合力●文 text by Kawai Chikara