葉室麟氏の直木賞受賞作を映画化

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映画「蜩ノ記」の「愛する人に残したい言葉キャンペーン」優秀賞発表試写会が9月25日、東京・千代田区のよみうり大手町ホールであり、主演の役所広司、原田美枝子、小泉堯史監督、原作の葉室麟氏が出席した。

葉室氏の直木賞受賞作を映画化した本作は、10年後の切腹を命じられた戸田秋谷(役所)の監視役となった檀野庄三郎(岡田准一)が、秋谷と秋谷の妻・織江(原田)、娘・薫(堀北真希)と暮らすうちに、そのひたむきな生きざまに感銘を受け、きずなを深め合っていく姿を描く。

作品の感想を求められた小泉監督は「考え込んでしまいました。僕には何が残せるのか……。『蜩ノ記』の一言一言が残せる言葉になればいいと思って撮りました」と語り、原作者である葉室氏は「私は言葉で仕事をしていますが、私よりうまい。これは真実の言葉だからでしょうね。言葉を伝えたいということ、伝える相手がいるということが大事だなあと思いました」と感心しきりだった。

言葉少なに姿勢で生きざまを見せる秋谷を演じた役所は「小泉監督の作品に参加できて本当に幸せです。今より若くても、年をとっていても演じられない役。このご縁に感謝しています」と喜びを語り、秋谷の妻を演じた原田は「今の私から見ると、織江は覚悟が違うなと思いました」と、当時の夫婦像に感服した様子をみせた。また、以前にも夫婦役を演じている2人の息はぴったりで「話し合ったりしなくても大丈夫」という原田に、役所は「信頼しきって、リードして頂いています」と感謝しきりだった。

映画の公開を記念し、公式サイトで「愛する人に残したい言葉キャンペーン」を7月14日〜9月15日に実施。計2824通もの応募の中から最優秀賞と優秀賞が選ばれた。「自身の最後に残したい言葉は?」と問われた役所は「大好きな人達にはまた会いたいですよね。だから『また会いましょう、それまでちょっとだけ、さようなら』という感じでしょうか」とにこやかに答え、会場は温かい空気に包まれた。

「蜩ノ記」は10月4日から全国で公開。

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