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葉室麟の第146回直木賞受賞小説を、『雨あがる』の小泉堯史監督が映画化した時代劇『蜩ノ記』の日本外国特派員協会の会見が18日、行われ、主演の役所広司、小泉監督、黒澤(明)組の記録を担当していた野上照代が登壇した。

『蜩ノ記』は、師弟愛、夫婦愛、家族愛、初めての恋などの人間ドラマが丁寧に綴られた時代劇。役所広司は、無実の罪で切腹を命じられ、幽閉されたまま藩の歴史「家譜」を手掛ける主人公・戸田秋谷役、岡田准一が秋谷の監視役を命じられた檀野庄三郎役に扮した。

外国人記者からカメラワークについて聞かれた小泉監督は、「人物が動かない限り、カメラは動かしてはいけないと、黒澤さんに言われてきた。俳優にカメラの動きを意識させることがいちばん良くない」と、黒澤組で培ったノウハウを披露。また、小泉監督は、黒澤明監督への思いも吐露。「僕は、いまだに黒澤監督の助監督でいるつもり。だから、ここに先生がいればなと思っています。スタッフは共通してそう思っていて、黒澤さんへの思いが、映画を作る上での大きな絆になっています」とコメント。『羅生門』(50)からスクリプター(記録)として黒澤組にずっと携わってきた野上は、小泉監督について「よくやってる。きっと(黒澤監督が)100点くれると思いますよ」とねぎらうと、小泉監督は満面の笑顔を見せた。

役所は、日本映画と外国映画の現場の違いについて「カメラの前で役者が芝居するのは同じこと」としながらも、ハリウッド映画で長い準備期間をかけたことについては、とても重要だったと話し「今回、小泉監督の下で、黒澤明監督の映画の作り方を初めて体験しました。映画を作るのに、準備がどれだけ重要なことかを、小泉監督が引き継いでいらして。僕も初めて参加して、日本映画のなかでも新しい体験をさせていただきました」と清々しい表情で語った。『蜩ノ記』は10月4日(土)より全国公開。