2つの簡単夏バテ対策! 腹筋&汗腺を鍛えるトレーニング

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長引く猛暑にすっかり夏バテ気味で、仕事も遊びも集中できない・・・そんな、体力不足に悩む女子は夏バテ対策エクササイズをチェックしてみては? 

「体温調節するだけで体力を消耗してしまう日本の夏。夏バテは誰にでも起こりうることですが、夏バテしにくい人には“全身の血流がいい”“上手に汗をかける”などの共通点があります。猛暑の中、ハードな運動をこなすことはできませんが、自宅で簡単にできるエクササイズを毎日コツコツ重ね、少しずつ体力アップを図りましょう」

そう話すのは、夏バテの対処法に詳しい医師の福田千晶さん。福田さんによると、まずは腹筋を鍛えることから始めると効果的なのだそう。

「体の熱は主に筋肉で作られるため、体の中で大きな筋肉である腹筋が小さくなると、体全体が冷えやすくなります。また運動による腹筋への刺激が少ないと、内臓の血流が悪くなり、胃腸が冷え、夏バテの代表的な症状である消化不良を起こしやすくなります。腹筋運動をすると、体を内側から温め、元気のない胃腸に刺激を与えてくれるため、胃弱などの夏バテ症状に効果的なのです。そうは言っても、“上体起こしは苦手”という人のため、簡単にできる腹筋運動をご紹介します」(同)

●内臓が目覚める腹筋トレーニング
(1)イスに座り、背すじをのばす。胸の前で両腕を組み、足を肩幅に開く。
(2)息を吐きながら、ゆっくりおしりを持ち上げる。おしりがイスから浮いた中腰の状態で3秒間キープ。
(3)ゆっくりイスに腰を下ろす。
(4)この運動を5回程度繰り返す。

また、夏バテしない体をつくるためには、汗を上手にかけるよう汗腺を鍛えることも大切なのだとか。

「“一年を通し空調の効いた部屋で過ごすことが多い”“あまり運動する習慣がない”など、汗をかかない生活をしている人は、汗腺が衰えて上手に汗をかけなくなります。汗を上手にかけなければ、体温調節はもちろん、老廃物の排出などもできなくなり、体に不調をきたしてしまいます。汗をかきづらいという人は、38度くらいのぬるま湯を洗面器やバスタブなどに張り、15分程度の手浴・足浴を続け、汗腺を鍛えましょう」(同)

ふだんあまり運動をしないという人も、軽めのトレーニングから少しずつ始め、どんな季節も元気に乗り切る基礎体力をつけよう!

福田千晶(ふくだ ちあき)
医学博士・健康アドバイザー。血めぐり研究会主任研究員。1988年に慶應義塾大学医学部を卒業。医師として東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学科勤務を経て、健康アドバイザーとして執筆、講演、テレビ・ラジオ番組へ出演するなど、幅広く活動している。2007年より、アルシェクリニック(大宮)にて外来診療も担当。著書に、『病気にならない体を温める習慣』(中経出版)や、『夏に負けない身体をつくる ホントはコワイ夏バテ51の対策』(日東書院)、『ホントはコワイ冷え性66の対策』(日東書院)などがある。