英・老夫婦16年の航海を終え祖国へ(画像はtelegraph.co.ukのスクリーンショット)

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「自分たちもまさか16年間も海の旅を続けるとは思っていなかった」とグリーン夫妻。祖国イギリスを出発した時には40代だったが、再びその港に戻った時、2人は60代にもなっていた。

イギリスのメディアは今どこも、クライヴ&ジェーン・グリーン夫妻による16年もの海の大冒険と無事帰港を大きく称えている。スペインをセーリングしたいと思ってヨットを購入したが、スペインを離れると西アフリカ沖のカーボベルデに進路をとり、それはいつしか56か国を訪ねる51,000海里(=94,452km)の航海になってしまったというのだ。

英ウェールズ・モンマスシャーのアバーガベニーに暮らしていたグリーン夫妻が、全長10メートルのヨット“Jane G”号でペンブルックシャーの港から旅に出たのは1998年のこと。公益事業の仕事をしていたクライヴさん、微生物学研究所のアシスタントとして働いていたジェーンさんだが、生活が厳しくなることを覚悟の上で40代半ばにして早期退職を決心。その時夫妻の頭にあったのは、断捨離ならぬ“物々交換”による暮らしであった。さらに夫妻はある時、「これを世界中でやれば十分に暮らしていける」と思い至ったのであった。

ジェーンさんはメディアの取材に、「私がやって成功させた最高のトレードはブラジャーよ。M&Sのブラジャーをフィジー沖の小さな島の女性たちにあげたら、大変な量の野菜や果物をくれたわ」と語っている。裸の部族として暮らし、まったく英語を話せない人々であったが、ジェーンさんが裸になって胸をさらけ出し、ブラジャーを着用してすっきりとバストを持ち上げる様子をじっと眺め、ブラジャーの必要性を感じとってくれたのだ。そこで「言葉ではない。ハートと懸命なジェスチャーがあれば通じる」と実感したグリーン夫妻は、その後も南太平洋の島々や、東南アジア、西インド諸島はもちろん、海賊との遭遇が案じられる東アフリカの海域をも果敢につき進み、物々交換の旅を繰り広げたのであった。

無事祖国の港に戻れた勝因について、クライヴさんは「ジェーンが何でもやってのけるスーパーウーマンだからだよ」と妻を褒めちぎる。16年も海の旅を続けていればヨットのエンジンやボディ、本人たちの体調ほか様々なトラブルに見舞われたといい、しかし常にジェーンさんの才知と腕で切り抜けてきたという。「彼女がいなければこの旅は成しえなかった。持つべきは頼りがいのあるシッカリ者の妻だね」と微笑むクライヴさんの表情が印象的である。

※ 画像はtelegraph.co.ukのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)