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アメリカの多くの都市は車社会。実は日本に来て初めて電車に乗った、という人も珍しくないが、日本に住んでいたら多くの場合、毎日のように電車のお世話になるはず。そんな日本での電車ライフの中、日本在住歴の長い日本通アメリカ人は日本の電車にどんな印象を抱いているのか聞いてみた。

○「こればっかりは慣れることはできない」

これは予想通りの回答。東京のラッシュアワーにおける混雑ぶりは広々とした国土を誇るアメリカの人から見れば「ありえない! 殺人的」という印象。日本人でも上京してきたばかりの人なら、「乗り込んだらひらりと向きを変え、ドア側の方を向く」のような、通勤電車における暗黙のルールが分からずあたふたしてしまうはず。外国人ならそれもひとしおだろう。「こればっかりは慣れることはできない」というご意見も、やむをえない。

「そもそもアメリカには電車が少ないので、日本のように時間通りに電車が来ることがすごい」と高評価の人ももちろんいる。「清潔で車両が新しい」ということも高評価の理由のひとつ。とはいえ、「便利、でも高い」とのことで善し悪しではありそうだ。

扇風機にノスタルジーを感じる人も

日本が誇る超特急な電車、新幹線について言及する人も。「新幹線のスピード感は素晴らしいが、実は、古いJRの電車で窓を開けることができたり、扇風機がついてたりするのが好き」とのこと。のんびりと車窓に流れる景色を見たり、駅弁を食べたりといった情緒ある旅には、クーラーよりも扇風機の方が暑くても味わいがあって良さそうだ。その感覚、なんとなく日本人っぽいなと思うのは、やはり日本在住歴が長いからだろうか。多くの鉄道ファンと語り合えそうである。

「スイカやパスモのようなシステムがあって便利!」と、その使い勝手の良さを評価している人もいるので、もちろん新しいものがダメというわけではなさそう。自動改札やプリペイドカードといったシステムを導入しているのは日本だけではないが、とにかく利用者の多い日本の地下鉄ではこれがあるだけでずいぶんスムーズに駅を利用できるようになる。やっぱり普段使う電車では最新型、旅の時には情緒ある古い列車、というのが理想的かも?

逆に東京など日本の大都市出身の人がアメリカに行くと、電車事情の違いに戸惑ってしまいそうだが、「Portland、Oregonは優れたバス・電車がある。車は必要のない町です」とのこと。ポートランドなら車がなくても住めそうだ。

※本文と写真は関係ありません

(岩佐史絵)