【レビュー】シンプルボディにゲーミングPCの実力を詰め込んだ「15X8050-i7-YFB」

●シンプルでシャープな本体デザインユニットコムグループのブランドの1つである、パソコン工房が販売する「15X8050-i7-YFB」は、GeForce GTX 870Mを搭載したフルHDの15型ディスプレイのノートPCだ。いわゆるショップブランドのマシンであるため、非常にシンプルな見た目でプリインストールソフトなどもほとんどない。必要なものだけを詰め込んだという無駄をそぎ落とした、ゲームにも対応できるPCとなっている。
○シンプルでシャープな本体デザイン
まずは外見をチェックしよう。基本的にマットな素材が採用されているが、トップカバーにはよく見るとラメが入っている。中央には尖ったメビウスマークのようなものが刻印されており、ショップブランドマシンといえどもそっけないばかりではない作りだ。
角の部分だけは小さな径で円くとってはあるものの、各辺は比較的角のある作りになっており、見た目の印象も直線的だ。尖っているというほどではないが、なかなかキリッとしたデザインだから、甘めのデザインが好きではない人にはよいだろう。
本体サイズは幅376×奥行き256×高さ35-43mmで、重量は約3.1kg。15型ディスプレイ搭載マシンだけにそれなりのボリューム感はある。気軽に持ち運ぶというような大きさではないが、屋内での移動やデスク上でなら簡単に移動できる程度のサイズだった。
○しっかりしたキーボードとノングレアディスプレイを採用
キーボードはアイソレーションタイプでテンキーつきのものを搭載している。ノートPCとしてはキーストロークが深めの作りで、中央付近を強めに押してもキーボード全体がたわむようなことはない。しっかりとした手応えで、強めのタッチになりがちなゲームにも安心して利用できるだろう。タッチパッドはマルチタッチ対応で、左右クリックボタンが一体化したタイプのものを搭載している。
ディスプレイはタッチ操作には非対応だ。1920×1080ドットのフルHD対応で、光沢のないノングレアタイプが採用されている。グレアタイプと比較すると色鮮やかな発色という意味では多少劣るが、圧倒的に目が疲れない。また照明等の映り込みもないため、部分的に見づらいということもない。長時間利用を考えているユーザーにはうれしいポイントだろう。
○外部出力も充実したインタフェース群
インタフェースは、本体の左右だけでなくヒンジ側にも搭載されている。15型ディスプレイ搭載モデルとしては、かなり充実している方だ。そして、本体左側面にはminiIEEE1394aポート、有線LANポート、USB3.0ポート×2、USB3.0/eSATAコンボポート、メディアカードリーダーが並んでいる。本体右側面は光学ドライブとオーディオ端子類を中心に、USB2.0ポートも配置されている。
ヒンジ側には電源コネクタとHDMIポート、DisplayPort、miniDisplayPortが並ぶ。3ポートの内、任意の2ポートを同時に使用可能なので、ノート本体ディスプレイ+外部2台の液晶ディスプレイ(別途ご購入が必要)で、3画面マルチモニター環境も構築可能だ。大型ディスプレイに接続して使う場合には、こちら側から接続する状態になる。基本的に繋ぎっぱなしになる電源等が背面側に回され、頻繁に抜き挿しするようなポートが左右に割り振られているため、周辺機器との連携は行いやすい。
●ゲーミングPCとして十分な性能を発揮○ゲーミングPCとして十分な性能を発揮
本体の構成としては、CPUにIntel Core i7-4710MQを採用し、メモリは8GBを搭載している。グラフィックス機能はGeForce GTX 870Mを搭載。CPU統合のグラフィックス機能であるインテルHDグラフィックス4600と利用状況に合わせて自動切替えが行われる仕様だ。OSはWindows 8.1を搭載している。
この構成でどのような動きになるのか、ベンチマークをいくつか実施してみた。まずWindowsの快適さの指標となる「Windowsエクスペリエンスインデックス」だが、Windows 8.1ではそれが搭載されていない。同じ結果を出す評価プログラム「Win.SAT」の実行結果を「Windowsエクスペリエンスインデックス」に合わせて紹介すると、以下表のようになった。
グラフィックスの値が低く見えるが、これはCPU統合のインテルHDグラフィックス4600を使って計測された結果になるからだ。
グラフィックス機能としてGeForce GTX 870Mを使った結果については、3DMarkとPCMark8の結果を紹介しよう。PCMark8の結果からは、偏りがなくバランスのよい性能なのが見て取れる。そして3DMarkの結果では、ゲーミングノートPCとして十分な実力を持っていることがわかった。
具体的なゲームの動作については「FINAL FANTASY XIV: A Realm Reborn ベンチマーク キャラクター編」を、各品質で実行してみた。「高品質(ノートPC)」でも「非常に快適」という結果が出ており、最新の3Dゲームも十分に快適に楽しめることがわかる。
バッテリについては「BBench」を、電源オプションを高パフォーマンスに設定し、無線LAN機能もオンにした状態で実施してみたところ3時間7秒利用することができた。モバイルマシンではないからバッテリに頼って利用することは少ないだろうが、ちょっと電源のないところでも利用したい、会議室に持ち込んで使いたい、というような場合には十分対応してくれそうだ。
○利用シーンを選ばないデザインの実力派ノート
実際に使ってみた感触としては、大変快適に利用できた。もちろんゲームベンチ中の動きも快調で、仕事でも遊びでも十分使えそうだという手応えだった。
グラフィックス機能としてGeForce GTX 870Mを採用しているため、基本的にはゲーム用途で考える人が多いマシンだろうが、サイズやデザインは十分にビジネスにも対応してくれるものだ。ゲーミングPCというとケレン味たっぷりのデザインが多い中では、かなり落ち着いている。あまり派手なマシンだと使いづらいという人にはちょうどよいだろう。
もちろん、一般家庭のリビングや一人暮らしの部屋にあっても浮くようなものではない。少し高性能な普段使いPCがほしいという人にもぴったりのマシンだ。
○標準スペック
上記スペックは、あくまで構成の一例だ。パソコン工房通販サイトでは、今回紹介した機種の上位機種も紹介されている。ご確認いただきたい。
価格、仕様は予告なく変更となる場合があります。最新の情報はパソコン工房通販サイトをご覧ください。
(エースラッシュ)