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マスイデアと益田建設は6月24日、埼玉県八潮市において、益田建設が推進する新工法「ハイブリットユニット工法」の上棟を公開するとともに、マスイデアが推進する新しい工務店支援システムを発表した。

○屋根ルーフィング・サッシ取り付け・断熱施工・間仕切り壁下地まで最短1日で施工

「ハイブリットユニット工法」は、木造軸組工法と枠組み工法を融合させた、工場生産の木造在来金物軸組工法の一種。軸組は、許容応力度計算を実施して加工されたはり・柱を使用し、ツーバイフォーなどの枠組み工法の強度を付加させた高い強度と、ユニットの寸法誤差が1mm程度となる高精度を特徴とする。

柱・はり・枠材・サッシ・断熱材・外装材下地までを大型の壁ユニットや屋根ユニットとして工場で製造し、現場で専門のワーカーが組み立てを行うため、最短1日で、屋根ルーフィング・サッシ取り付け・断熱施工・間仕切り壁下地まで施工完了できる。30坪程度の住宅では上棟後30日〜40日程度の完成が予定され、職人や大工の不足及び職人の高齢化が懸念される住宅業界において有効な工法だという。

同工法は現在、全国の20社の製造工場で生産の準備を進めており、資材供給に関しては、提携メーカーが協力体制を取る予定。窓は樹脂窓の採用を視野に置き、YKKAPデザインセンターと基本プランの検討を行っている。その他、サイディングの供給に協力するケイミュー、設備開発でトクラス、構造金物でタツミなどのメーカーが全国規模での協力体制を組んでおり、品質管理・出来高管理においては提携先検査機関であるホームリサーチが全面協力する。

新しい工務店支援システムは、信託口座を利用した第三者預託(エスクロー)による決済方式を取り入れることで、工務店が倒産した場合に施主の建築資金の保全及び工事業者への代金支払いを確実なものとするシステム。建築工事の中断が少なく残工事を完了させる完成保証が施主に付与される。

また、工務店の仕入れにおいてもメーカーから直販に近い流通形態とすることで大幅なコストダウンが可能となる。同システムでは、「ハイブリットユニット工法」による建て方までの構造躯体と、協力メーカーの設備・建材等を希望する工務店に提供する。

マスイデアでは、新たに開発したクラウドシステムによって見積もり・実行予算・工程表・出来高・現場検査データ・現場状況写真・住宅履歴情報を一元管理し、工務店の業務管理体制を支援する。高品質な規格型住宅にとどまらず、自由設計フリープランの住宅に対しては、同社で実績のある三次元CAD連動のマスイデア積算システムを希望する工務店に貸与し、指導を行う予定としている。

(エボル)