「伝統を守れ」  先住民が道路封鎖で観光客の自然破壊に抗議/台湾

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(花蓮 9日 中央社)台湾東部の花蓮県秀林郷で7日、観光客の増加による環境破壊に抗議するため、地元住民らが道路を封鎖し車両の通行を阻止する騒ぎがあった。住民たちは将来的に徒歩の観光客だけを迎え入れたいと訴えている。

騒ぎがあったのは台湾原住民(先住民)のタロコ族が多く住む銅門村慕谷慕魚(ムクムギ)地区。住民代表の鍾徳光さんは2006年に観光客の受け入れを開放して以来、1日に100台余りの自動車、3000人以上の行楽客などが押し寄せるようになったと話す。

しかし、観光客の増加で直面したのが、ゴミや大気汚染、渋滞、騒音などの問題。伝統の文化や土地が破壊されるのではないかと危惧する声が地元住民からあがった。

地元集落では先月25日、“先祖の霊が宿る”場所を外部の人に侵害されたくないとして、観光客の受け入れを一時的に見合わせることを決定。入山許可証の発行も取り止め、山林などの自然を休ませる方針を固めた。

7日の抗議活動では地元警察が出動する騒ぎとなり、入山を予定していた約100人が影響を受けた。

警察側は8日、同地区への立ち入りは毎日午前と午後にそれぞれ300人だけしか受け入れておらず、週末には自動車の進入管理を特に強化していると説明。また、環境破壊の問題に関しては立て看板などを設置して注意を促すと対策を提示し、住民らに理解を求めている。

(李先鳳/編集:齊藤啓介)