肉汁あふれ出す焼き餃子は抜群!―東京・蒲田「金春本館」の「羽付焼餃子」300円

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宇都宮や浜松など、ご当地餃子で有名な地はいくつかあるが東京の餃子タウンといえば蒲田が挙げられるのではないか。

焼き餃子の醍醐味といえば香ばしい皮の味わいだが、キツネ色にこんがり焼けた皮に、さらにパリパリの羽根をまとわせた「羽根付き餃子」が東京のご当地餃子である蒲田スタイル。

蒲田で羽根付き餃子を出す店はいくつかあるが、ここ金春もその1店。

餡に使う豚肉は脂身をのぞいてひき肉にし、白菜も十分に水気を絞っておく。ここに自家製のトンコツスープを加えてコクとジューシーさを補うのが金春流。餡の味付けは醤油と塩と紹興酒だけ。ひと晩寝かせて味をなじませる。

「韮やにんにくは使わずに薬味は長ネギだけ。だから、あっさりとした味わいで何皿でも平らげられるのが特徴です」と店主・八木さん。

●羽根の食感にあふれる肉汁の対比がみごと

肉汁あふれる餡を包んだ餃子は、鉄鍋に並べられ小麦粉を溶いた水を入れて蒸し焼きにされる。みごとに大きな羽根をまとった焼き立てならではのサクサク、カリカリした食感が楽しいが、かむごとに餃子の中からあふれ出すスープの多さにも驚かされる。

サクッと軽快な食べ応えとともに、このジューシーな餡の味わいとの対比が金春の羽根付き餃子の醍醐味ともいえる。

「にんにくを使わないからこそ餡とスープの味わいが楽しめますが、パンチがほしい方にはにんにく入りのタレもお出ししています」(店主・八木さん)とのこと。刻みにんにくのエキスがたっぷりと入った特製ダレをつけて食べると、あっさりとした餃子が急に力強いものに変わる。

その変化を楽しむのもいいだろう。歯応え、味わいともにビールによく合う食品だ。
旅順仕込みの大連料理もおすすめ

羽根付き餃子で有名な店だが、中国・旅順仕込みの大連料理の伝統も引き継いでおり、揚げ物から炒め物まで各種魚菜を用いた中華惣菜にも逸品が多い。おすすめは「ナスの角切りにんにく炒め」980円。

スティック状にカットしたナスを揚げ、コクのあるにんにくダレで炒め合わせたメニューで、カラッとした歯応えの後にナスのホクホクと柔らかな食感が合わせて楽しめる。

【店舗データ】
店名:中国大連家庭料理「金春本館」
所在地:東京都大田区蒲田4-5-6 プロスペリアルビル1・2F
営業時間:11:30〜23:00(22:30LO)
定休日:無休
HP:なし
メニューはすべて税抜価格

【その他メニュー名 価格】
・水餃子(10個)500円
・韮桜エビ入り餃子(3個)600円
・スープ付き茹で餃子1000円