ミランではスーツケースを手にしている人たちがいる。そして毎日のように、すき間風のように情報が漏れている。今回は、クラレンス・セードルフ監督に関するもので、ガラタサライが関心を抱いているという。年俸350万ユーロ(約5億円)の2年契約にもかかわらず、ガラタサライはロベルト・マンチーニ監督と衝突しているようだ。

この展開は、ミランを安心させるだろう。年俸250万ユーロ(約3億5000万円)の2年契約を結ぶセードルフ監督との離別という展望に、ミランが困惑しているのは明らかだ。だが、どんな決定も、シーズン後に先送りとなっている。そのときは、指揮官と面と向かって話し合うことが必要となり、今季の総括をすることになる。

だが、何かしらの動きはある。選ぶのはもちろん、アドリアーノ・ガッリアーニの意見を聞いた上で、シルヴィオ・ベルルスコーニだ。彼らは、もう一人の新米監督を選ぶことの不確実さを検討している。2人ともフィリッポ・インザーギを高く評価しており、プリマヴェーラで大きな経験を積んでいるところだ。

2月にはサッスオーロからの誘いに乗る用意もあったが、ガッリアーニ氏が認めなかった。だが、ミランがインザーギ監督を昇格させなければ、サッスオーロが再びトライに動くのは明らかだ。いずれにしても、インザーギ監督のミラン下部組織での“研修期間”が6月に終わることは確かだろう。そのときは、彼がミラン次期監督の主たる候補となる。

しかし、先日から株が上がっているのが、パルマのロベルト・ドナドーニ監督だ。ミラン黄金期のOBで、経験も積んできた指揮官である。難しい条件下でもアイデンティティーを持たせる力があるのは、今季のパルマが示している。マーケットのためにターンオーバーの影響があったにも関わらず、今季のパルマは素晴らしいレベルの戦いを見せてきた。

この点は、ミランにとって小さくない。ミランもまた、特別な投資の支援がなく、失われた道を取り戻そうとする選手たちが多い中で、争っていかなければいけないからだ。また、ドナドーニ監督はミランの環境をよく知っている。ミラネッロには数年前からいないが、ベルルスコーニの世界がどういうものかは、よく知っているのだ。

ただし、インザーギ監督の方がよりフレッシュな魅力を持つことも明らかだ。この点は、検討する上で大きな影響となるだろう。

ほかの候補者たちはなかなか株を上げられない。ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督の例を見よう。フィオレンティーナとは2017年までの契約で、700万ユーロ(約9億9000万円)の違約金がある。普通の条件なら彼が理想の候補者になるところだが、ミランには不可能だ。金額的なこともあるし、ガッリアーニ氏にはデッラ・ヴァッレ氏へケンカを売るつもりがないからである。

ゼニト・サンクトペテルブルクを去ったルチアーノ・スパレッティもいる。だが彼の場合も、ハードルは低くない。現在年俸400万ユーロ(約5億7000万円)のスパレッティ監督の報酬要求だけでなく、ほかの国からの誘いもあるからだ。