若者の「ぼっち飯」に見る孤独力の意義

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「ぼっち飯」を淋しく悲しいと感じると「ランチメイト症候群」に

新入生や新入社員だけでなく、新年度になって環境が変わった人も、そろそろ新しい環境に慣れてきた頃かと思いますが、ゴールデンウィークが終われば「五月病」が話題に上ります。原因は様々ですが、最近は、その一つに「ぼっち飯」が入るかもしれません。

「ぼっち飯」とは、ランチ休憩のときに一人で食事をとることを指して呼ばれているものです。この「ぼっち飯」を淋しく悲しいと感じる人は「ランチメイト症候群」の予備軍と言えます。実際、トイレの個室でこっそり食事をとる、通称「便所飯」をする人たちもいます。これは「一人で食事をすること=一緒に食事をとる相手もいないダメな自分」という自己否定から来ることが原因と考えられ、結果、人前で一人で食事をとることができない悩みを抱えてしまいます。


「孤独力」を高めることで、一人で考え決断する力が身につく

たしかに、ずっと一人でランチを食べるのは、淋しく悲しいかもしれません。しかし、学食でいつも「ぼっち飯」だったとしても、物事には必ず良い面と悪い面があるように、一人になることにもメリットがあります。

一人の時間は自分をじっくりと見つめ直すとても良い機会になります。いつも誰かと一緒に行動すると、自分の価値観や嗜好が本当に自分自身のものなのかどうかよくわからなくなることがあり、自分自身を誤解していることもあります。例えば、友だちに誘われるたび、みんなでいつも行っていたカラオケ。でも本当の自分は、マリンスポーツが大好きでアウトドア派だった、なんてこともあるかもしれません。

本当は何がしたいのか?何者になりたいのか?どんな人生を望んでいるのか?じっくりと見つめ直し考えることは、若者に限らずとても大切なことですが、特に若いときは自分と向き合うことがキャリア形成や就活にもつながります。「孤独力」を高めることで、一人で考え決断する力が身につきます。これは「生きる力」に不可欠な要素で、社会人基礎力のベースとなるものです。

人が亡くなる前に後悔することの一つに「他人が望む人生ではなく、もっと自分が望む人生を送ればよかった」というものがあります。「人気があるから」「みんながやっているから」という理由で行動するのではなく、「自分の行動は自分で決める」ことが人生をより自分らしく輝かせることにつながります。


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